FC東京、F・マリノスを破ったハイプレス戦術 “ポゼッションスタイルの天敵”となるアビスパ福岡の洗練された堅守速攻

アビスパ福岡に堅守速攻を植え付けた長谷部茂利 photo/Getty images

F・マリノスは相性が悪かった

21日に行われたアビスパ福岡対横浜F・マリノスの一戦は1-0でホームの福岡が勝利を収めている。福岡は直近2戦で勝ちがなかったが、ホームで大きな勝ち点3を獲得している。

波乱となったこのゲームだが、実は試合前から予兆はあった。それはF・マリノスのハイプレスに対する脆弱性だ。14日の湘南ベルマーレ戦ではさすがの攻撃力を見せつけ、4-1と快勝しているが、湘南はキックオフ直後からハイプレスを仕掛けている。これが見事ハマっており、序盤は湘南ペースで試合が進んでいた。しかし、自陣のミスから失点をしてしまい最終的には完敗となったが、失点するまでは湘南が主導権を握っていた。

福岡も湘南と同様にF・マリノスのビルドアップにハイプレスを仕掛ける。これが効果てきめんであり、相手は攻撃を前進させるのに苦労していた。

ハイプレスの先陣を切るフアンマ・デルガドと山岸祐也は非常に優秀なFWだ。フアンマは188cm、山岸は183cmと高さのある選手で、後方からのロングボールを収めることができる。そうすると、中盤の前寛之やサイドのジョルディ・クルークスが前を向いてボールを収めることができ、彼らから再び前線の強力2トップにボールが供給される。

先制点はまさにその形だった。後方からのロングボールに山岸が競って福岡が高い位置でスローインを獲得。その流れから山岸、フアンマとつなぎ、最後はクルークスが右サイドからボックス内に侵入し、自慢の左足でフィニッシュしている。

攻撃面で強烈な個を見せる彼らだが、守備ではスプリントを怠らない。前線の山岸は20回、ゴールを決めたクルークスは26回、左サイドの田中達也は24回、中盤では前が23回、サイドバックの前嶋洋太は20回、志知孝明は19回とよく走る。チームの合計スプリント数は197回とF・マリノスを上回っており、走力で試合に勝った。

ポゼッションスタイルのチームにハイプレスが効果的だったのはこの試合だけではない。5-1で快勝となったFC東京戦もそうだ。相手のセンターバックにけが人が続出していたことも追い風となったが、ハイプレスを仕掛け上手く中盤で奪いショートカウンターから得点を生み出した。

川崎フロンターレ相手には0-2と敗れたが、ポゼッションスタイルを取り入れるチームからすれば福岡は天敵のような存在だ。堅守と速攻のどちらも高水準のものを持っており、気を抜けば一気にやられてしまう。28日に対戦する浦和レッズはポゼッションスタイルを取り入れており、注意が必要となりそうだ(データは『Jリーグ公式』より)。

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