MFでは10位、DFでは6位の実力者 コンテ就任後のスパーズを支えるイタリアからやってきた男たち

トッテナムを支えるクリスティアン・ロメロ photo/Getty images

大成功の補強となった

シーズン途中で名将アントニオ・コンテを招聘し、巻き返しを図っているトッテナム。この判断は概ね正解であり、現在はアーセナルに続くリーグ5位である。目標としてはやはり、CL出場権を獲得できる4位以内で、8日のリヴァプール戦、13日のアーセナル戦が山場となる。

難しい試合になることは予想されるが、以前よりは期待値が大きい。それはコンテの存在もそうだが、今季獲得した選手たちがすでにチームにフィットしているからだ。

特にイタリア方面からの獲得はクリスティアン・ロメロ、ロドリゴ・ベンタンクール、デヤン・クルゼフスキと3人がそれぞれのポジションで唯一無二の存在として活躍している。

英『90min』ではポジションごとにプレミアリーグの選手を10位までランク付けしており、ランクインする選手は定期的に入れ替わる。5月に入ってからそれぞれのポジションが更新されており、MF編ではベンタンクールが10位に、DF編ではロメロがジョエル・マティプやチアゴ・シウバを抑えて6位にランクインとなった。クルゼフスキも素晴らしい選手だが、FWは特に層が厚く、リヴァプールのディオゴ・ジョタがギリギリ10位に入っているほどだ。

ベンタンクールの加入は中盤に大きな安定感を与えた。以前のスパーズの中盤はピエール・エミール・ホイビュルクくらいしか信頼できる選手がおらず、若手のオリヴァー・スキップも今季は離脱が目立った。ハリー・ウィンクスもコンテ就任後起用回数が増えたが、期待は超えられず。ベンタンクールが加わったことで攻守両面での強度が高まったことは確かだ。攻撃面では正確なパスでビルドアップを支え、アイデアの光るパスを放ることもできる。守備ではタイトな守備で相手を自由にさせない。ベンタンクールが中盤に定着したことでハリー・ケインが中盤にまで降りてくることが減っており、ケインの負担軽減につながった。

ロメロも同じく加入したことで最終ラインのレベルを高めた。以前はトビー・アルデルヴェイレルトとヤン・フェルトンゲンのベルギー代表コンビがセンターバックを務めていたが、彼らの抜けた穴を埋められていなかった。ダビンソン・サンチェスやジョー・ロドンと若い世代はいるが、イマイチ殻を破れていなかったのが原因である。そこにロメロが加入し、コンテ就任で復活したデイビス、エリック・ダイアーとの3バックがハマり、今のチームを支えている。

プレミアでも屈指のアタッカーであるケイン、ソン・フンミンを支える土台ができ始めているスパーズ。中盤にベンタンクール、最終ラインにロメロという強力な助っ人の存在は大きく、彼らがリヴァプール、アーセナルとの2試合でのキーマンとなりそうだ。

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