トゥヘルからの助言は現状脱出のカギ? “9750万ポンドの男”に足りないフォア・ザ・チームの精神

チェルシーで苦しむロメル・ルカク photo/Getty images

ヴェルナーからインスピレーションを得るべきだ

今夏の移籍市場の目玉であったロメル・ルカクのチェルシー移籍。昨季のチェルシーはCLを制しており、その中でストライカーに決定力不足が見られた。そこにインテルで得点を量産しているルカクが来れば、誰もチェルシーを止められないのではとの見方もあったが、21-22シーズンの終盤時点では思うようにルカクは活躍できていない。

エヴァートンで25ゴール、マンチェスター・ユナイテッドで16ゴール、インテルで24ゴールと所属したクラブで印象的な働きをここまで見せているルカクだが、今季のチェルシーでは20試合で5ゴールしか挙げられておらず、現時点ではティモ・ヴェルナーやカイ・ハフェルツにポジションを明け渡すことになっている。インテルから9750万ポンド(日本円にして約149億円)の高額な移籍金でやってきており、現状では物足りない。

「ヴェルナーがしたことは、まさにルカクがやるべきことです。辛抱強く待って一生懸命に働き、チームを最優先して助ける準備をする。ストライカーは一瞬でゴールを奪うことができ、チームに貢献することができます」

英『Squawka』ではチェルシーの指揮官であるトーマス・トゥヘルがルカクに対し、ヴェルナーの行動から学ぶべきであるとコメントしている。確かにヴェルナーは決定力不足で批判されることが多いが、ピッチに立てばチームのために攻守に走り、攻撃を活性化させることができる。今季はルカクが来たことで一時は出場機会を減らしたが、今では序列が逆転しており、直近の3ゲームでは3ゴール2アシストと好調である。

ヴェルナーのオフザボールの動きもルカクは身に着ける必要がある。基本的にボックス内に留まることが多く、ボールを受ける動き出しが少ない。マークされていても収められる絶対的な自信があるのかも知れないが、味方からパスが出てこず、攻撃でちぐはぐさが見られる。

インテル復帰を希望するなど、今後の去就が不透明となっているルカク。それでも、まず現状から脱出する必要があり、信頼を取り戻す最短のルートはチームのために走り、得点を量産することである。

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