このままでは来夏に放出もあり得る? 13ゴールに関与もスターリングがイマイチパッとしない理由

マンチェスター・シティ内での評価が低いラヒーム・スターリング photo/Getty images

どこかで評価を変えたい

ここ数年はジェットコースターのように評価が変わるラヒーム・スターリング。昨季は長いスランプ状態に陥っていたが、今季は復活してここまでリーグ戦で10ゴール3アシストを記録している。プレミアで13ゴールに関与はケビン・デ・ブライネ、リヤド・マフレズに続く数字であり、完全復活だという声もある。

しかし、実際のところ好調ぶりを感じることができたゲームは少ない。もちろん、数字は素晴らしいのだが、いわゆるビッグマッチで活躍できないのだ。このリーグ戦での記録もノリッジ、エヴァートン、ワトフォード、ウルブズ、ニューカッスル、レスター、バーンリー相手に挙げたものであり、BIG6どころかボトムハーフのクラブばかりだ。

それが証明されてしまったのが、2-2で引き分けたリヴァプール戦とこちらも0-0で引き分けたアトレティコ・マドリード戦である。

リヴァプール戦ではスピードを買われ最前線で起用されたが、ドリブル成功数はゼロ回。ボールを収めることも難しく、チャンスのシーンではフィルジル・ファン・ダイクに完璧に止められてしまった。もちろん、オランダ代表DFも素晴らしいプレイヤーであり、仕方ない部分もあるが、シュートやクロスなどを上げず、ただただボールロストするのは評価が下がってしまう。

アトレティコ戦ではベンチスタートで、デ・ブライネと交代してこちらも最前線に入った。このゲームでは珍しくシティが主導権を握れず防戦一方となってしまった。また、前述したリヴァプール戦から中2日の厳しい日程もあって前線の選手も走れていない。そこで交代からピッチに立つスターリングの役目としては守備に走り、攻撃では長く前線でボールを収めることだが、相手のDFの対格差もあって起点を作ることはできなかった。どちらの試合もセンターフォワードという本職ではないポジションでの起用だが、存在感を示すことができていない。

このままでは来夏の移籍市場での放出があり得る。契約は2023年までであり、契約延長の話は以前にあったが、今では白紙となってしまった。来季は獲得が明言されているストライカーとすでに獲得されたフリアン・アルバレスがリーベル・プレートからやってくる。そうなれば前線は圧迫され、偽9番で中央を任されているフィル・フォーデンがサイドや中盤に回り、現状での序列が低いスターリング、もしくはガブリエウ・ジェズスが放出候補となる。しかし、そのジェズスはリヴァプール戦でゴールを決める活躍を見せており、これでビッグゲームでのゴールはチェルシー戦、パリ・サンジェルマン戦に続いて今季3ゴール目となっている。ジェズスはスターリングと違い、大一番に強いタイプなのだ。

スターリングとしては大一番での強さ、もしくは得点数を上げる必要がある。ビッグマッチで活躍せずともよりゴール数を増やせば、評価は高くなる。が、現状での評価は起用法から見るに高いといえず、今後のプレイ次第では放出候補になる可能性は高い。

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