神戸、G大阪に続きホームで退場者を出す
浦和レッズはJ1第7節で清水エスパルスと対戦。前半に幸先よく先制した浦和だったが、後半に退場者を出すと状況は一変し、守勢にまわると同点に追いつかれて1-1のドローで終えた。
今試合も浦和は前半から素晴らしい攻撃を展開していた。最前線にキャスパー・ユンカーを置き、2列目には右からダヴィド・モーベルグ、江坂任、松尾佑介という豪華な面々。中央の江坂が3列目に落ちてポゼッションに参加すると、中央の空いたスペースをモーベルグとユンカーがスピードとドリブルで突破し、松尾はボールを持って左サイドから起点になるなど、狙いを持った攻めを見せていた。
しかし試合の状況を変えてしまったのは、“またも”レッドカードだった。1点リードしていた53分、伊藤敦樹がこの試合2枚目のイエローカードをもらって退場処分に。1人少なくなった浦和に対し、清水はオ・セフンを投入して高さで対抗。すると69分にヴァウドがヘディングでゴールネットを揺らし、同点に追いついた。
これで浦和はホーム戦2勝2分1敗となったが、勝利を落とした3試合すべてで退場者を出し、試合を自ら難しくしている。リカルド・ロドリゲス監督は試合後、「彼(伊藤)を交代させて、安居海渡を入れるか。そういったところまで考えていた。前半球際に行けていたところへ、行きにくくなってもいた。ただ伊藤は高さがあるため、セットプレイの守備でも大きな役割を担っている。清水はセットプレイとカウンターに特長を持っており、実際に彼が抜けたあとセットプレイでの問題も起きてしまった」と不安が的中してしまったことを明かした。
退場となった伊藤は早い段階でイエローカードをもらっていたため、結果的には早く交代させるべきだっただろう。しかしパフォーマンスは決して悪くなく、退場となったのも攻撃時でのチャンスにこぼれ球を詰めようとして交錯したシーンだった。それでも10人となったことで状況を難しくしてしまい、またも勝ち点を落とした浦和。昨季はレッドカード0枚だったクラブが、今季は10人で戦う難しさを痛感している。「退場者が出ることが頻繁に起きている。そこはもう一度考え直さなければいけない」と繰り返すミスを重く受け止めた指揮官の言葉は、どのように次へとつながっていくのだろうか。