ダービー勝利のカギとなる左サイドの攻防戦 スターリングは天敵ワン・ビサカを克服できるのか

ダービーでの起用が濃厚なスターリング photo/Getty images

スターリングはワン・ビサカを苦手としている

直近のリーグ戦ではトッテナムに敗れるも、今季は好調のシーズンだといえるマンチェスター・シティ。反対にマンチェスター・ユナイテッドはどちらかと不調であり、ワトフォード戦は0-0で勝ち点を落としてしまっている。今季はこういった取りこぼしが多く、8度の引き分けはチェルシーと並んでBIG6最多である。

ここまでの今季の成績を見れば、どちらが優勢かはある程度、予想できるのだが、直接対決の戦績をみるとそうとは言い切れない。今季の前半戦はシティが勝ったが、昨季はユナイテッドが1勝を挙げている。2シーズン前にさかのぼるとユナイテッドが1勝1分と勝ち越しており、ここ4シーズンで3度リーグを制しているシティだが、ユナイテッドを苦手としている。

ポゼッション対カウンターなど相性の悪さもあるが、シティの左ウイングで起用されるラヒーム・スターリングがダービーになると途端に機能不全に陥ってしまうのだ。要因は複数あると考えられるが、その多くを占めるのは左サイドで対峙するアーロン・ワン・ビサカにある。現状ではより攻撃的なディオゴ・ダロトが起用されているが、ワン・ビサカはとにかく対人の守備に定評があり、スターリングは彼の前で沈黙してしまうのだ。出足の早いプレスもあってボールを受けられず、早い段階でつぶされてしまう。昨季もそこからカウンターを受ける場面が散見されている。

だが昨季とはスターリングのコンディションも違う。今季序盤のスランプに陥っていたスターリングであれば、以前と同じように潰されることが予想されるが、今は絶好調だ。得点数も10ゴールであり、ワン・ビサカを克服できるタイミングではある。

また、今季加わったジャック・グリーリッシュを起用する手もある。スターリングが克服するのもいいがそれはギャンブルであり、ファウルを受けるのが上手いグリーリッシュを使えば、高い位置でFKのチャンスを得られることになる。すでに怪我から復帰しており、ペップもどちらを使うのか悩んでいるはずだ。

2位リヴァプールとの差もあり、負けられないマンチェスター・ダービー。そのためにはワン・ビサカの守る左サイドを崩すことは必須であり、スターリング、もしくはグリーリッシュの活躍に注目したい。

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