終わり良ければすべて良し ナポリと自分の両方を救ったF・ルイスの“首位浮上弾”

首位浮上のかかるラツィオ戦で劇的な決勝ゴールを決めたF・ルイス photo/Getty Images

後半ATに劇的な決勝ゴール

もう彼はどこかで交代させた方がいいのでは……。現地時間27日行われたセリエA第27節のラツィオ戦を見ながら、MFファビアン・ルイスに関してそういったことを考えていたナポリファンは少なくなかったかもしれない。この試合では多くの時間で低調なパフォーマンスを見せていたテクニシャン。しかし、そんな選手が一発でヒーローに変わってしまうのがサッカーの面白いところだ。

このラツィオ戦に勝利すれば、セリエAの暫定首位に浮上することとなっていたナポリ。しかし、同クラブは62分にロレンツォ・インシーニェが挙げた先制点を守り切ることができず、土壇場の88分に痛恨の同点ゴールを献上。終了間際の失点だっただけに、この時点でドロー決着となることは濃厚だったと言っていい。

だが、その状況を一変させたのがF・ルイスだ。この試合ではほとんど良いところを見せることができず、ピッチ上での存在感が薄かった同選手。なかなか足元にボールがつかず、ストロングポイントであるはずのパスでも単調なミスは散見されていた。
しかし、そんなF・ルイスは最後の最後でチームの救世主に。1-1のまま迎えた後半AT、同選手は左サイドの味方からグラウンダーで供給されたラストパスに対して、敵陣バイタルエリアから狙いすましたミドルシュートを放つ。すると、ボールは鮮やかな曲線を描きながら、地を這うようにして枠を捉えてゴールイン。ナポリはこの得点で勝ち越し、2-1で勝利を掴むこととなった。

終わりよければすべて良し。このラツィオ戦におけるF・ルイスに関しては、まさにこの言葉がぴったりだろう。最後の最後で低調だったプレイぶりの帳尻を合わせてきたテクニシャン。この“首位浮上弾”は、彼にとってチームと自身の両方を救うゴールとなった。

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