勢いのある時間帯に追加点を奪えない ミランが抱える“下位クラブ相手の問題点”

ウディネーゼ戦もドロー決着となったミラン photo/Getty Images

詰めの甘さに付け込まれる試合が増加

はたして、ACミランは今季こそ悲願のスクデットを獲得することができるのか。ここまでセリエAでは27試合を消化して、勝ち点57の暫定首位に立っている同クラブ。消化が1試合少ない2位インテルとの差はわずか1ポイントだが、次節のナポリ戦さえ終えればその後はこれまでと比べて上位勢との直接対決も落ち着いてくる。それだけに、十分リーグ制覇のチャンスはあると言っていいだろう。

しかし、その上位勢と戦わない日程こそ、ミランにとっては落とし穴になり得るのかもしれない。昨今のミランに関して、最も気になるのは取りこぼしの多さなのだ。

年明け以降、ミランは消化したリーグ戦8試合中4試合で勝ち点3の獲得を逃しているが、そのうち3試合はスペツィア(●1-3)やサレルニターナ(△2-2)、ウディネーゼ(△1-1)といった下位クラブ相手となっている。第24節では優勝を争うインテルとの直接対決を制したにもかかわらず、近頃のミランは下位相手の試合を苦手としている節がある。
その原因として考えられるのは、詰めの甘さだ。サレルニターナ戦やウディネーゼ戦でも見て取れたように、今のミランは勢いに乗ってきた時間帯に追加点を奪えない。トドメを刺す一撃を打ち込めないまま時間が経過し、いつの間にか相手に反撃のチャンスを作ってしまうこともしばしば。幸先よく先制点を挙げるまではいいが、その後の追加点を奪いきれない問題は現在のミランにとって最も大きな課題と言えるだろう。

この問題を解決できなければ、その印象とは裏腹に今後のスケジュールはミランにとって非常に厳しいものとなる。はたして、ロッソネリは下位クラブ相手の戦い方を改善することができるのか。今節はインテルも引き分けることとなったたが、これからは1度の取りこぼしが命取りになる。

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