インテルで躍動する“復活のアレクシス” 33歳でもチリの至宝は輝いている

ローマ戦で印象的なパフォーマンスを披露したA・サンチェス photo/Getty Images

ローマ戦で出色のパフォーマンス

数年前まではマンチェスター・ユナイテッドで燻っていたものの、このアタッカーは現在イタリアで再び輝きを放っている。昨年12月で33歳を迎えたチリ代表FWアレクシス・サンチェスだが、彼はまだまだ元気だ。

現地時間8日に行われたコッパ・イタリア準々決勝のASローマ戦にて、FWエディン・ジェコと前線でコンビを組む形で先発出場を果たしたA・サンチェス。すると、この33歳はチームの攻撃を機能させる潤滑油として大いに機能することとなった。

まず魅せたのは開始早々の2分だ。このシーンでインテルはジェコが先制点を奪うのだが、A・サンチェスはその起点となる動きで味方の得点をお膳立て。同選手は相手のロングパスをカットした左WBのイヴァン・ペリシッチから敵陣中央でボールを受けると、それをそのままヘディングで左サイド前方へと流す。これを走り込んできたペリシッチが回収して、中央に高速クロスを供給。すると、走り込んでいたジェコが合わせて貴重な先制弾が完成した。主役はペリシッチとジェコの2人だったかもしれないが、この得点の陰にA・サンチェスの気の利いたパスがあったことも忘れてはいけない。
加えて、その後も最前線より少し下がり目の位置から左右にパスを散らしつつ、インテル攻撃陣のリンクマンとして機能し続けたA・サンチェス。攻撃面だけでなく、40分には素晴らしいプレスバックからのボール奪取も見られ、この試合における彼の貢献度は攻守で非常に高かったと言っていいだろう。

そして、極めつけは後半のスーパーミドルだ。ハーフタイムを過ぎてからややローマにペースを握られかけていたインテルだが、A・サンチェスは68分にそんなムードを振り払う圧巻のミドルシュートを披露。敵陣PA手前で右足を振り抜くと、放たれたシュートは見事にゴール左隅を捉えてチーム2点目をゲットすることとなった。チャンスメイクに、守備に、ダメ押し弾。このローマ戦におけるA・サンチェスのパフォーマンスは間違いなく“チーム最高級”と呼ぶにふさわしいものだった。

数年前まではマンUでまったくと言っていいほど活躍できていなかったものの、インテルで自分の良さを取り戻しているA・サンチェス。33歳を迎えつつも、チリ代表FWは今後もネッラズーリの重要な戦力として輝き続けるはずだ。

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