満を持して5大リーグ挑戦へ
今のアルジェリア代表といえば、やはりマンチェスター・シティでプレイするMFリヤド・マフレズが主役だ。右サイドからのマフレズの仕掛けが攻撃パターンの1つなのは明らかである。
では、マフレズと逆の左サイドに陣取るプレイヤーをご存知だろうか。今回のアフリカ・ネイションズカップでもグループステージ3試合に先発した29歳のMFユセフ・ベライリという選手だ。
マフレズの1歳後輩だが、あまりメジャーな存在ではないだろう。これまで欧州5大リーグでのプレイ経験がほとんどなく、2020年からはカタールのカタールSCでプレイしていたアタッカーだ。
しかし仏『So Foot』などによれば、かつてアルジェリア1部のUSMアルジェでベライリを指導したユベール・ヴェルドはベライリの才能がマフレズにも負けないものだと主張する。
「彼はすべてのクオリティを備えている。パワー、テクニック、アイディア、フィニッシュ。当時の彼は若かったが、非常に大きな資質を見た。パリ・サンジェルマンやマルセイユ、リヨンのようなクラブに行けると思ったよ。大きな可能性を秘めたプレイヤーであり、私はマフレズより良いと思った」
そのベライリは、今冬にリーグ・アンのスタッド・ブレストと契約を結んだ。カタールSCでは2020-21シーズンにリーグ戦15試合で13得点3アシストの成績も残しており、遅ればせながらの5大リーグ挑戦だ。
過去には同じフランスのアンジェに所属していた時期があったが、その際はほとんどプレイできなかった。29歳にはなっているが、ブレストで才能を発揮できるだろうか。
アルジェリアは今回のアフリカ・ネイションズカップでは前回王者ながらグループステージ敗退という屈辱を味わったが、ベライリはこの大会でチーム最多となる12本のキーパス (シュートに直結するパス)を記録するなど、懸命に汗を流していた。
次なる目標は今年のワールドカップ・カタール大会出場権獲得にあり、ベライリも貴重なアタッカーの1人としてブレストから代表入りへ再度アピールしていきたいところだ(数字は『WhoScored』より)。