21歳にして欧州で通用する2つの武器を持つ オランダで着実に成長しているAZ菅原由勢の現在地

azで活躍する菅原 photo/Getty Images

珍しいタイプだ

ドイツではシュツットガルトの伊藤洋輝が、スコットランドではセルティックの旗手怜央が活躍し評価を上げている。どちらの選手も移籍後、比較的早く出場機会を得ており、チームに欠かせない戦力となった。彼らの活躍は連日報道されており、日本にも活躍ぶりが届いている。

彼らと比較すればそこまで名前を聞くことはないが、オランダで着実に成長を遂げている選手がいる。オランダのAZに所属するDF菅原由勢だ。

Jリーグの名古屋グランパスでキャリアをスタートさせ、2019年にオランダ行きを決めた菅原。当初は期限付き移籍だったが、その活躍が認められ、2025年までの完全移籍となる契約をAZと結んでいる。

21歳と若い選手だが、彼の実力はオランダでの出場機会が示している。今季すでに20試合に出場しており、プレイタイム1496分はチームで6番目の数字となっている。20-21シーズンの昨季は25試合で1645分間ピッチに立っていたが、シーズン中盤にして既にその数字を追い越すところまで来ており、この1年での成長ぶりが分かる。

出場機会の増加は本職の右サイドバック以外での起用が増えたことにある。以前からも右SB以外にもセンターバックを務めることがあり、今季は[4-2-3-1]の右ウイングで起用されることが増えた。しかも、フォルトゥナ戦ではゴールを決めており、そういったユーティリティ性の高さが評価されているのか。

エールディヴィジ公式サイトによれば21歳以下の選手を対象とした「ヨハン・クライフ・タレント・オブ・ザ・マンス」と呼ばれる月間最優秀若手選手賞を受賞することになっている。特に守備でのスタッツが評価されており、受賞の決め手になったようだ。実際にタックルの成功数でいえばDFに絞ることになるが、50回でリーグ3位であり、対人性能の高さが目に留まったのだろう。

21歳にして欧州で通用する守備力、ユーティリティ性を兼ね備えている菅原。非常にレベルの高い選手であり、今後の活躍に期待したい(データは『SofaScore』より)。

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