迫力のあるドリブルは記憶に新しい
レスターに3-2で勝利し、勝ち点3を獲得したトッテナム。アントニオ・コンテ政権となってからはリーグ戦で負けなしを継続しており、勝ち点を積み重ねている。特に中盤はハリー・ウィンクスが復活したことで攻守に安定感が生まれており、コンテを招集したことでのメリットがさっそく生まれている。
中盤は以前からスパーズのウィークポイントであり、ウィンクスが復調していなければ確実に補強が必要なポジションだ。マウリシオ・ポチェッティーノ時代に勝てていたのも中盤にクリスティアン・エリクセンやムサ・デンベレというクオリティの高い中盤が在籍していたからであり、彼らが抜けてからのスパーズは戦力ダウンしていた。エリクセンもそうだが、デンベレはより評価されるべき選手だったのかも知れない。
母国ベルギーのベールスホットでキャリアをスタートさせ、2012年にスパーズに加わったデンベレ。加入初年度から中心選手であり、現在はセンターバックを務めるエリック・ダイアーらとコンビを組むことが多かった。ファウルも目立つ選手だったが、強度の高い守備を行う選手であり、中盤のフィルターとして機能していた。攻撃では推進力のあるドリブルでボールを運ぶことができ、攻守両面で輝くことのできる万能性を持った中盤戦士である。
「ムサ・デンベレは私が今までは一緒にプレイした中で最高のサッカー選手だと思います。彼は非常に謙虚であり、私にとっての兄のような存在でした」
このように英『GIVEMESPORT』にてデンベレを称賛しているのは、中盤でコンビを組んでいたダイアーだ。2014年からデンベレが中国リーグに移籍するまでの5年間、2人はチームメイトであり、そこで多くのアドバイスをもらったようだ。
同紙ではデンベレの人間性を語るとともに、過小評価されていたプレミアリーガーとして元ベルギー代表MFを紹介している。ここでもデンベレのドリブルは評価されており、プレミアリーグ最高のドリブラーに彼の名前を出さないのは失礼だというまでの絶賛ぶりだ。
トッテナムでの晩年は出場機会を減らすも、全盛期は中盤で攻守に躍動していたデンベレ。現在は中国の広州城でプレイしており、3年の契約も直に切れることになるのだが、次はどこでプレイするのだろうか。