数年後のミランに高まる期待
何より見事なのは、彼らを比較的低コストで引き抜いたミランのフロントだ。トモリはチェルシーから2800万ユーロ、エルナンデスはレアル・マドリードから2100万ユーロ、トナーリはブレシアから1500万ユーロ、レオンはリールから3000万ユーロの移籍金で獲得したとされており、何かと移籍金が高騰している現代でこの若き実力者4名を1億ユーロ未満で揃えたクラブの動きは見事と言っていい。
トモリはイングランド代表にも入れるだけのセンターバックに成長し、エルナンデスも今や世界最高峰の超攻撃型レフトバックとしての地位を確立しつつある。
トナーリの方は適応に多少の時間を要したものの、今では主力の1人だ。攻守両面でハードに戦うことができ、21歳という年齢を考えれば十分すぎるクオリティと言えよう。
レオンはセリエAでのキャリアハイが昨季と一昨季の6得点となっているが、今季は17試合出場時点で5得点。フィニッシュの精度が向上しているのは間違いなく、こちらも22歳という年齢を考えれば十分な実力者だ。将来的にクラブのエースとなるだけのポテンシャルは備えている。
ライバルのインテルが好調を維持している今季はスクデットこそ難しいかもしれないが、それでもミランは未来に種を蒔くことが出来ている。完全復活へ地道に歩みを進めており、若手の補強が当たっているのは心強い。サポーターも期待を抱いていることだろう。