チーム失点数を《約6点》も減らす絶対的守護神 浅野と共闘するベテランGKに刮目せよ

ボーフムで印象的な活躍を披露しているリーマン photo/Getty Images

驚異のスタッツ残す33歳GK

2021-22シーズン、ドイツ・ブンデスリーガで活躍が目立っている守護神といえば誰か。おそらく、人々が真っ先に思い浮かべるのはバイエルン・ミュンヘンのドイツ代表GKマヌエル・ノイアーだろう。そのほかにも、ドルトムントのグレゴール・コベルやRBライプツィヒのペテル・グラーチあたりは奮闘を見せている。

しかし、今季のブンデスで素晴らしいパフォーマンスを見せているのは、なにも強豪クラブの守護神だけではない。ここまでチームは12位だが、昇格組のボーフムで奮闘するベテランの活躍も見逃せない。

そのベテランとは、今季で33歳を迎えたGKマヌエル・リーマンだ。21-22シーズンはここまでリーグ戦16試合に出場し、ブンデスで2番目に多いクリーンシート数(5回)を記録している同選手。第5節のバイエルン・ミュンヘン戦(●0-7)など、格上相手の試合で味方の守備が崩壊した際には大量失点を喫してしまっているが、今季におけるリーマン個人のパフォーマンスは悪くない。失点数自体はそれなりに多いものの、セーブ率はリーグ4位にランクインする72.1%。ボーフムでこの数字を残しているのは称賛に値すると言っていいだろう。
加えて、今季のリーマンに関して注目すべき点はほかにも。実は同選手、データアナリティクスの観点からすれば、21-22シーズンのブンデスで最も優秀なGKと考えることもできるのだ。

データサイト『FBref』によると、ここまでに出場したリーグ戦16試合で彼がマークしている“PSxG+/-(シュート後失点期待値−実失点の数値)”は驚異の「+5.9」となっている。この“PSxG+/-”という指標は、放たれたシュートの難易度に対して、そのGKが実際に何失点したかの差を表すもの。端的に言えば、今回の場合は平均的なGKが同じクオリティのシュートに対応した際よりも、リーマンが喫している失点数は6点近くも少ないということだ。

そしてもちろん、このリーマンの数字は今季ここまでにおけるリーグトップの数字。2位につけるフライブルクのオランダ代表GKマルク・フレッケンでも、その数字は「+4.1」となっている。続く3位のケビン・トラップも「+2.3」とあって、今季のリーマンがいかに奮闘を見せているかは窺い知ることができるだろう。

昇格組で奮闘するベテラン守護神。ボーフムといえば気になるのはFW浅野拓磨だが、最後方で素晴らしいセービングを見せるリーマンの活躍からも目は離せない。

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