ナーゲルスマン、トゥヘル、クロップ…… 今サッカー界でアツい“4人”のドイツ人監督
名将への道歩むナーゲルスマン photo/Getty Images
いずれも世界TOP10に入ってくる名将へ
近年のサッカー界で目立っているのが、ドイツ人指揮官の成功だ。
現在ドイツ代表を指揮するハンジ・フリックは、バイエルンの指揮官として2019-20シーズンに3冠を達成。アシスタントコーチ時代を除けば監督経験はあまり多くないが、バイエルンでの3冠で一気に名前が売れることになった。ドイツ代表の方でも危なげなく来年のワールドカップ出場を決めており、評価は上がる一方だ。
そのフリックの後任としてバイエルンの指揮官に就任したユリアン・ナーゲルスマンも世界が注目するドイツ人青年指揮官だ。34歳ながらその手腕は高く評価されており、バイエルンも超攻撃的なスタイルでブンデスリーガ首位を快走している。チャンピオンズリーグの方でも優勝候補の一角に挙げられており、ここまでの仕事は実に順調だ。
プレミアリーグの方では、チェルシーを指揮するトーマス・トゥヘルとリヴァプールを指揮するユルゲン・クロップもドイツを代表する名将だ。
トゥヘルはチェルシーをCL制覇へ導いた photo/Getty Images
トゥヘルには独特のアイディアがある
トゥヘルは昨季途中より就任し、チームをいきなりチャンピオンズリーグ制覇へ導いた。最近は躓いているところもあるが、3バックを軸としたトゥヘルのスタイルはチェルシーを一瞬にして安定感抜群のチームへと変えた。奇抜なアイディアも持っており、独特の哲学を持つタイプの指揮官だ。
クロップは説明不要の人物で、ドルトムントとリヴァプールの両方で多くのタイトルを手にしてきた。リヴァプールではプレミアリーグに加えてチャンピオンズリーグも制しており、その熱い指導スタイルはドルトムントやリヴァプールといった熱狂的サポーターを抱えるチームによく合っている。強いリヴァプールを取り戻した功績は大きく、あらゆるクラブで成功を収められるタイプのモチベーターと言えよう。
先日英『FourFourTwo』は現世界最高の指揮官ランキングTOP50を紹介していたが、そこでもナーゲルスマンは8位、フリックが5位、クロップが3位、トゥヘルが2位と高い評価を得ている。
その他は10位マウリシオ・ポチェッティーノ(パリ・サンジェルマン)、9位ガレス・サウスゲイト(イングランド代表)、7位ディエゴ・シメオネ(アトレティコ・マドリード)、6位ロベルト・マンチーニ(イタリア代表)、4位アントニオ・コンテ(トッテナム)、1位ジョゼップ・グアルディオラ(マンチェスター・シティ)がランキングに入っているが、ここにドイツ人指揮官が4人も入っているのは見事と言うしかない。
バイエルンの指揮官に就任したばかりのナーゲルスマン、ドイツ代表監督としてワールドカップ制覇を目指すフリックは、今後の成績次第でまだこの順位も上がるだろう。ドイツ人指揮官が1つのトレンドになっているのは間違いない。