ナポリか、ミランか、それともインテルの連覇か。今季のセリエA前半戦ではそのような見方もあったが、まだ忘れてはならないチームがある。
11月に入ってから4連勝と波に乗るアタランタだ。
今季は開幕直後に躓いたが、自慢の攻撃サッカーは鋭さを失っていない。現在は首位ナポリと勝ち点差5の4位につけており、まだ優勝を狙える位置だ。
伊『Gazzetta dello Sport』によれば、長くアタランタでプレイした元スウェーデン代表MFグレン・ストレンベリ氏もアタランタにスクデットのチャンスがあると語る。
「アタランタのファンは優勝への疑問を自らに問うだろう。私もそうだ。特にユヴェントスが苦戦している時、歴史的にもリーグはオープンな展開になりやすい。絶対的な支配者がいないのであれば、希望がある」
今季はユヴェントスが苦戦しており、7位に沈むユヴェントスがここから巻き返してくる可能性はそれほど高くないだろう。首位を走るナポリも長らくスクデットから遠ざかっており、優勝争いに慣れているわけではない。
それは2位ミランも同じで、3位インテルも昨季からFWロメル・ルカクが抜けるなど明確にパワーアップ出来ているわけではない。今季のスクデット争いにはもう一波乱あるはずだ。
また同メディアは、現在のジャン・ピエロ・ガスペリーニ体制を長く続けてきたアタランタのフロントを高く評価している。2016年から指揮するガスペリーニをアトレティコ・マドリードのディエゴ・シメオネ、リヴァプールのユルゲン・クロップらと比較しているのだ。
今季からナポリを指揮するルチアーノ・スパレッティ、インテルを指揮するシモーネ・インザーギと違い、長期政権を築くアタランタではガスペリーニ流が植え付けられている。これが終盤戦へ大きなアドバンテージとなるかもしれない。
アタランタはガスペリーニとの契約を2024年まで延長しており、チームの方向性がしっかりしているのは大きな強みだ。仮に今季の優勝が難しくとも、来季、その次のシーズンも優勝争いに絡める可能性は高い。
4日には首位ナポリとの直接対決だ。これに勝てば、両チームの勝ち点差は一気に2点へと縮まる。じわじわと順位を上げてきたアタランタはかなり危険な存在と言えそうだ。