BIG6との直接対決は1勝4敗の負け越しに 上位対決で気になるアーセナルの今後の課題

アルテタ監督はこの問題にどう立ち向かうのか photo/Getty Images

アルテタ監督の手腕に期待だ

今季のアーセナルは上位陣、いわゆるBIG6相手に勝てていない。チェルシー、マンチェスター・シティ、リヴァプール、マンチェスター・ユナイテッドに敗戦を喫しており、唯一勝てたのはヌーノ・エスピリト・サント政権で不調だったトッテナムのみだ。前節は下位のニューカッスルに完勝しただけに今回のマンU戦には大きな期待が掛かったが、残念な結果となってしまった。

それでも、まだプレミアでは5位と好調を維持している。前述したように負けているイメージは強いが、マグパイズのような下位クラブ相手にはしっかり白星を挙げており、勝ち点を積み上げている。トップ4でのフィニッシュを目指しているだけに、取りこぼしがないのは強みとなるだろう。

しかし、敗戦となった試合での課題は解消しなければならない。マンU戦で浮き彫りとなったのが、ボランチの質の低さか。

このゲームでは前節のトーマス・パルティとアルベール・サンビ・ロコンガのコンビではなく、モハメド・エルネニーとトーマスが組むことになった。インターセプトを含めて計6回のボール奪取を成功させるなど、守備が光ったこのコンビだが、気になったのはビルドアップでの出来だ(データは『WhoScored.com』より)。

アーセナルの攻撃の心臓となる後方からの組み立てだが、マンUのハイプレスに苦戦し、上手く作れないシーンが何度か見られた。両SBやGKラムズデールが絡みスムーズにいった場面もあるのだが、トーマス、エルネニーの両ボランチがビルドアップで貢献できていない。横パスやバックパスなどはあるが、効果的な縦パスや前の選手を追い越すような動きは見られなかった。また、エミール・スミス・ロウやマルティン・ウーデゴーが前線でボールを持った際もこのダブルボランチが押し上げられず、攻撃の厚みを生み出すことができていない。特にエルネニーはビルドアップ時のポジショニングが怪しく、改善は必要だ。

次節エヴァートンは中3日で7日に行われるわけだが、どのようなメンバー構成になるのか。スパーズ戦で怪我をしたグラニト・ジャカの力が必要だが、復帰にはまだ時間がかかる予定となっており、ロコンガ、もしくはエインズリー・メイトランド・ナイルズは見られるか。リヴァプール戦、マンU戦とボランチの質の低さからチームが崩れてしまっており、頼れる中盤選手を見つけたい。

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