ミランで絶対的な存在だった“万能MF”どうした ケシエが送る不安定な21-22シーズン

今季ミランでなかなか本調子とはいかないケシエ photo/Getty Images

今季はプレイに粗が目立つ

昨季こそ絶対的な中心選手として活躍したものの、いったいACミランのコートジボワール代表MFフランク・ケシエはどうしてしまったのだろうか。大活躍を披露した2020-21シーズンとは打って変わって、今季の同選手は不安定な姿を見せることとなっている。

昨季は間違いなく、ミランのなかでも最高のひとりだったケシエ。抜群のフィジカルを活かしたパワフルなプレイで、ミランの中盤を支配した姿はまだ記憶に新しい。身体の強さを前面に出した守備をはじめ、ゴリゴリと運べるドリブル、楔のパス、強烈なミドルシュート……。あらゆる役割を、この男はたった一人でこなしてしまった。さまざまな選手の成長が見られた昨季のミランだが、そのなかでもケシエはもう一段階上のレベルにいた印象が強い。

しかし、今季の彼はどうにも調子が上がらない。以前までは攻守で圧巻の存在感を披露していたものの、現在はそのどちらでも精彩を欠く場面が散見される。ゲームに集中しきれていないとでも言うべきか。試合ごとにパフォーマンスは安定せず、良いプレイを見せた直後の試合で全く存在感を見せつけることができないことも多い。
そして、現地時間28日に行われたサッスオーロ戦でもケシエのプレイには粗が目立った。特に気になったのは、63分に喫した3失点目のシーン。この場面で、ケシエは自陣ゴール前で拾ったボールをそのままドリブルで前進させようとしたのだが、タッチが大きくなった瞬間を狙われてロストすることに。すると、そこからサッスオーロにボールを繋がれて、ミランは痛恨の失点を喫してしまった。危険なエリアで痛すぎるミスを犯したケシエ。あれほど頼りになる存在だったはずが、現在ではステファノ・ピオリ監督の悩みの種になっていると言っていい。

本来備えている実力は間違いなく高いはずも、今季はなかなか苦しい時間を送ることとなっているケシエ。一体、コートジボワール出身のフィジカルモンスターはどうしてしまったのだろうか。できるだけ早い時期の復活には期待したいところだが、ケシエの未来はいかに。

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