バロンドールのメッシ・ロナウド時代に終止符を シルバの後継者ではなく唯一無二となったマンCの至宝

成長が止まらないフォーデン photo/Getty Images

クラブや代表の結果が重要になる

先日発表された2021年のバロンドール候補にノミネートされた30名。常連であるパリ・サンジェルマンのリオネル・メッシ、マンチェスター・ユナイテッドのクリスティアーノ・ロナウドらが順当に選出されており、今季は誰がバロンドールを獲得するのか気になるところだ。

そんなバロンドールだが、今回は最年少であるバルセロナのペドリを筆頭に多くの若手が選ばれている。最近では成長の著しい若手選手が多方面で躍動しており、メッシとロナウドが賞を独占するこの時代に終止符を打てるのは案外そういったヤングタレントなのかも知れない。

そこで期待したいのはマンチェスター・シティのMFフィル・フォーデンか。ダビド・シルバの後継者として頭角を現したイングランド代表MFだが、左ウイングで起用されると、そのスピードと得点力が開花。当時スランプ気味であったラヒーム・スターリングから瞬く間にスタメンを奪取すると、CLボルシア・ドルトムント戦では2戦で2ゴールを奪う活躍を見せ、鬼門であったベスト4進出に大きく貢献している。今季は怪我の影響から少し出遅れたが、チェルシー戦では偽9番でプレイ。昨季3連敗を喫したブルーズ相手に素晴らしい活躍を披露し、勝ち点3を手繰り寄せた。

このように21歳ながら既にチームの中心となったフォーデンだが、特筆すべきはその適応力の高さだ。インサイドハーフから左ウイングに抜擢された際は戸惑いを見せることなくフィットしており、それは偽9番で起用された際も同じだ。指揮官であるジョゼップ・グアルディオラに要求されているプレイを完璧にこなし、どのポジションでも存在感を示すことができる。前述したシルバの後継者であるイメージが強い選手だが、どのポジションでも高いレベルを発揮する万能性は誰の後釜でもなく、唯一無二の能力だといえる。

30名の中で最多の5名が選出されたマンC。クラブからバロンドールが出たことはないが、昨季のCLファイナル進出もあり、チームの中心である若いフォーデンが受賞する未来は十分にありえそうだ。

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