安定感が取り柄だった守護神の大乱調 未勝利のユヴェントスの不安材料

今季はなかなか安定したパフォーマンスを披露できていないシュチェスニー photo/Getty Images

失点がGKだけの責任というわけではないが

セリエAの開幕から3試合消化して、まさかの白星なし。しかもそのうち2つが黒星と、王座奪還を目指すユヴェントスがいきなり出鼻を挫かれている。3試合を終えて1ポイントしか積み上げることができなかったのは、2015-16シーズンに並んでクラブワーストだ。

なお、15-16シーズンにチームを率いていたのも現在の指揮官であるマッシミリアーノ・アッレグリ監督。同指揮官による体制はスロースターターで、年明けから一気に調子を上げていくのは有名である。実際に同シーズンは最終的にチームを優勝へと導いている。こういった状況を踏まえると、まだまだ心配する必要はないかもしれない。ただ、時が過ぎていくのを静かに待つわけにもいかない。

3年連続で指揮官の交代に見舞われたことなど、ユヴェントスの不調の要因はいくつかある。そんな中で、最も不安材料となってしまっているのが守護神ヴォイチェフ・シュチェスニーの大乱調か。決してビッグセーブが多いタイプのGKではないが、安定したセーブや堅実なパフォーマンスで、これまでいく度となくチームを勝利へと導き、数々のタイトルをもたらしてきた同選手。しかし、今季はその安定感が失われてしまっているのだ。

ウディネーゼとの開幕戦では2点リードする中、シュチェスニーはPKの献上とボールのコントロールミスから2つのゴールを与えてしまい、まさかのドロー。さらに、ナポリに逆転負けを喫した先日の第3節でも、ロレンツォ・インシーニェのミドルシュートをキャッチングしに行くのか、それともパンチングしに行くのか中途半端なボールの処理をしてしまい、マッテオ・ポリターノにこぼれ球を押し込まれるシーンがあった。

もちろん、これらの失点がGKだけの責任というわけではない。マッチアップしていた選手がもう1歩2歩相手に寄せることができていれば、身体をしっかりぶつけて相手にフリーの状態でシュートを打たせていなければ、こういったシーンを未然に防げていたかもしれない。ただ、シュチェスニーの調子が良くないのは事実だろう。これまで築き上げてきた自信を、一気に失ってしまっている可能性もありうる。

マネジメント力に定評のあるアッレグリのユヴェントスでの1度目の采配を見るに、ミスした選手をすぐに見限るタイプの指揮官ではない。むしろ、どちらかといえば選手の問題点をすぐに修正して、次の試合でもきっちり使ってくるタイプ。これは選手との信頼を築く上でも、選手自身に自信を取り戻させるためにも、非常に有効だ。そのため、シュチェスニーがすぐに正守護神の座を降ろされる可能性は低いのではないか。

しかし、もしシュチェスニーのパフォーマンスが今後もなかなか上がってこないようであれば、守護神交代なんてことも。後ろにはイタリア代表経験があり、確かな実力を備えているマッテオ・ペリンが控えているのだから。GKというポジションは、メンタル面の影響がプレイに最も出やすいポジションでもある。はたして、シュチェスニーはいち早く自信を取り戻し、再び安定したパフォーマンスを披露することができるのか。

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