的確補強も周囲からの期待値は…… 3季目となるアルテタに求められる“成熟”

アルテタは新シーズンに向けてどのようにチームを仕上げたのか photo/Getty Images

トップ4に返り咲きたい

開幕もすぐそこまで来ているプレミアリーグ。各クラブが積極的に補強を行っており、どのようなシーズンとなるか非常に楽しみだ。

特にアーセナルはここ数年トップ4でフィニッシュできておらず、苦しい時期を過ごしている。昨季は若手が台頭したシーズンではあったが、8位はかなり物足りない。

その反動からかここまでの補強は的確だ。DFヌーノ・タヴァレスは昨季問題視されていた左サイドバックの控えとして、DFベン・ホワイトはダビド・ルイスの代わりとして、MFサンビ・ロコンガはトーマス・パルティの相方候補として獲得されている。それぞれの補強に明確な意図を感じられ、非常に期待できる。更に2列目にはレスター・シティのジェイムズ・マディソン、レアル・マドリードのマルティン・ウーデゴーといったチャンスメイカーの獲得も目指しており、今後の動向に注目したい。

このようにポジティブなニュースが続くアーセナル。むしろ心配は指揮官であるミケル・アルテタか。今季で3年目となるアルテタ・アーセナルだが、前述したようにトップ4でフィニッシュできておらず、不完全燃焼だ。

アルテタも今季こそはと意気込んでいるだろうが、昨季は1つの戦術への固執やシュートへ繋げられないことへの批判を浴びており、またノース・ロンドン・ダービーでは負傷したパルティをピッチに押し返すなど、選手マネジメントのまずさも見られた。アーセナルが強さを取り戻すためには、なにをおいてもアルテタの指揮官としての成熟が求められることは間違いない。

英『90min』は早くも新シーズンの監督解任を予想しており、アルテタは4位に選出されている。非常に不名誉なことだが、ここまでの成績を考えれば仕方ないか。それでも、今季はヨーロッパのコンペティションがなく、リーグ戦に集中できる。また、彼の戦術をチームに落とし込むには十分な時間が経過しており、開幕戦の相手は昇格組のブレントフォードだ。初戦はプレッシャーもあり難しいものだが、現状のチーム力を試すには絶好の相手と言える。

アーセン・ヴェンゲルの退任以降、傾きかけているアーセナル。今夏は既に約100億円の資金を移籍市場に投入しているが、結果に繋げることができるのか。

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