[MIXゾーン]レイソルの前線で光った武藤雄樹 新天地デビュー戦で見せた献身性

柏移籍後初出場となった神戸戦で印象的なパフォーマンスを披露した武藤 photo/スクリーンショット

抜群の働きで先制点の起点に

9日に行われた明治安田生命J1リーグ第23節でヴィッセル神戸と対戦した柏レイソル。東京五輪による中断前までは厳しい戦いを強いられていた同クラブだが、この試合ではそんなことを感じさせないほどのパフォーマンスを発揮して2-1の勝利を収めている。丁寧にビルドアップをしてくる神戸に対して、組織的な守備と鋭いカウンターで応戦した太陽王。内容も、今後に向けてはポジティブなものだったといっていい。

この神戸戦の勝利に関して、ひとつ大きなポイントとなったのが新加入FW武藤雄樹の働きだ。[3-4-2-1]システムにおける2シャドーの一角として先発を果たした同選手は、前線からのプレスをはじめとする質の高いオフ・ザ・ボールの動きで勝利に貢献。絶え間なくピッチを駆け回り、攻守において柏の“組織”を支える存在として機能した。合流からまだ間もない同選手だが、その働きは以前から在籍していた選手のようにチームへフィットしていたといっていい。柏の連動性が試合の大部分で機能したのは、間違いなくこの男の尽力が大きかった。

そんな武藤の貢献は、柏が65分に奪った先制点のシーンでも見て取れた。中盤でボールを保持した神戸MFアンドレス・イニエスタに対して、武藤は果敢なプレスバックからボールを奪取。そこから柏にカウンターのスイッチが入り、最終的にはFWクリスティアーノの先制点が生まれる形となった。このゴールは武藤の献身性が呼び込んだものと言って差し支えないだろう。そして、武藤自身もこのプレイには相当な手応えを感じたようだ。
「この試合までにはある程度時間があって、そのなかで他の選手や監督とコミュニケーションを取ってやれたということでスムーズに入れるという自信はありました。ですので、今日はうまくゲームに入れたと思います。(先制点の起点となった守備に関しては)イニエスタ選手に対してプレッシャーをかけてボールを取ったんですけど、今日の試合に向けてのスカウティングの中でも神戸がしっかりとポゼッションしてくるということは共有されていました。イニエスタ選手やサンペール選手が真ん中でボールを受けてくるというのはわかっていたので、そこに対してはFWの選手もしっかりとプレッシャーをかけようと言われていました。ですので、そこでボールを奪ってからのカウンターということになったと思います。狙い通りのゴールだったと思います」

試合後、武藤は自身の守備から生まれたゴールをこのように振り返っている。しかし、その一方では試合全体を通しての攻撃面でのクオリティはもう少し上げていきたいとも次のように語る。

「(今後に向けて改善したいのは、)やはり攻撃の部分になるのかなと思います。今日は本当にコンパクトで組織的に守備ができて、そこからのカウンターが狙い通りにハマりました。ですが、それだけではなくて、監督からはしっかりとボールを繋ぐ時間も大切にしようと言われていました。そういう時間はなかなか作れなかったと思うんですけど、僕自身シャドーのポジションでボールを引き出しながらもっとチャンスを作り出せるようなゲームができたらいいなと思います」

加入後初スタメンの試合で印象的なパフォーマンスを披露した武藤だが、まだまだ満足はしていない様子。彼の加入によって前線に連動性が生まれた柏だが、今後はさらに恐ろしい攻撃を繰り出してくることとなるか。次節・川崎フロンターレ戦では、鮮やかな攻撃から武藤のゴールが生まれることにも期待したい。

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