ブスケッツ時代の前を支えた“番人” スペインを頂点に導いたダーティーMFの記憶

徹底して相手を潰したセナ photo/Getty Images

黄金期の始まりを支えた職人

スペイン黄金期の始まりとなったEURO2008。セルヒオ・ラモスやシャビ・エルナンデス、ダビド・ビジャら圧倒的なタレント力でスペインは欧州の頂点に立ったわけだが、当時の大会で強力な番人となっていたMFを覚えているだろうか。

大会ベストイレブンにも選ばれたMFマルコス・セナだ。

スペイン代表といえばシャビ、アンドレス・イニエスタ、セルヒオ・ブスケッツの3人に加え、シャビ・アロンソやダビド・シルバを加えたテクニシャン揃いの中盤が最大の自慢だったが、ブスケッツがA代表デビューを果たしたのは2009年のことだ。EURO2008では、セナが守備的MFのファーストチョイスとなっていたのだ。

決勝ではドイツ代表と対戦したが、この時もスペインは中盤にシャビ、イニエスタ、ダビド・シルバ、セスク・ファブレガスらテクニシャンを並べている。それを後方から支えるのがビジャレアルで活躍していたセナの役目というわけだ。

英『FourFourTwo』にて、当時の代表についてセナはこう語る。

「私はダーティーな仕事をすべて引き受けていた。守備の面で大きな責任があったんだ。それでも、私の前にはシャビ、イニエスタ、シルバたちがいるから、私のタスクはそれほど難しくなかったけどね。ずっと私たちがポゼッションしているから。それほど苦しまなかったよ。彼らにパスすれば、彼らがベストな解決策を見つけてくれる。彼らがチームにいれば、フットボールとはシンプルなものさ」

唯一PK戦までもつれ込んだ準々決勝のイタリア戦は苦労したようだが、セナが中盤を引き締める当時のスペインは非常に安定していた。

その後はブスケッツが成長したこともあってセナが代表に招集されることはなくなったが、EURO2008を制した当時のスペインも圧巻の強さを誇っていた。セナはまさに縁の下の力持ちと表現するのがふさわしく、ダーティーな仕事を貫き通して大会ベストイレブンに選ばれた。今となってはセナの貢献が語られる機会は減っているが、黄金期の始まりを告げた当時のセナの働きも忘れるべきではないだろう。

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