“7200万ポンドの男”に見え始めた大爆発の予兆 ガナーズの中心となる日は近い

アーセナルで躍動し始めたペペ photo/Getty Images

ここ最近はエンジン全開

2019年夏、クラブ史上最高額となる7200万ポンド(約94億円)もの移籍金でアーセナルに加入したコートジボワール代表FWニコラ・ペペ(25)。しかし、その期待の大きさとは裏腹に、このレフティーはガナーズでしばらく苦しい時間を送る。昨季はリーグ戦31試合に出場して5ゴール6アシスト。戦力にはカウントされていたものの、「パフォーマンスが移籍金に見合わない」という意見は各方面で見受けられた。

だが、そんなペペがアーセナルでようやくその本領を発揮し始めた。今季も前半戦こそ鳴かず飛ばずだった同選手だが、後半戦は次第に調子を上げながらコンスタントに得点を積み重ねている。プレミアリーグ第35節のウェストブロム戦では、真骨頂である右サイドのカットインから強烈ミドルをお見舞い。今季リーグ戦6点目をゲットしていた。

そして、現地時間19日に行われた第37節クリスタル・パレス戦でもペペは大暴れ。35分に果敢な飛び出しから左サイドのクロスに合わせて先制点を奪うと、後半ATには圧巻のドリブル突破からこの日2点目をマーク。データサイト『WhoScored.com』もマン・オブ・ザ・マッチに選出する活躍で、ペペはアーセナルを勝利に導いてみせた。
「私はペペのプレイが好きだ。対峙するとなれば、相手にとっては相当に面倒な存在だと思う。毎日トレーニングを見ていて、非常に優れた選手であることはわかっている。もちろん、まだ学ぶべきものは多いけどね。非常に(相手にとって)致命的な選手だ。守備の部分でもう少し改善が見られれば、手がつけられなくなると思うよ」(『BT Sport』より)

昨季チームを率いたフレドリック・ユングベリ氏も、ペペに関してはこのように語っている。攻撃面でのフィーリングはようやく合ってきた。あとは守備の部分に少しだけ改善が見えれば、ペペは7200万ポンドの移籍金に見合う価値を証明することが可能かもしれない。

加入から1年半は我慢の時期を強いられたものの、いよいよ本領発揮となりそうなペペ。はたして、アーセナルの前線で輝き始めたレフティーは、これからどこまでその評価を高めていくこととなるのだろうか。最近まで各方面から「高すぎる」と言われていた移籍金も、いずれは「バーゲン価格だった」と評価される日がくるかもしれない。

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