中盤を支配し続けたレッズ小泉佳穂 その秘密はピッチを“俯瞰”して見る目にあり

今後のキーマンとなりそうな小泉(写真は札幌戦) photo/Getty Images

不調が続くチームを立て直せる存在

チームの再建を図るために徳島ヴォルティスからリカルド・ロドリゲス監督を招聘した浦和レッズ。前節は昨季王者の川崎フロンターレに5失点の大敗と厳しいシーズンの立ち上がりとなってしまったが、3日に行われた鹿島アントラーズとの一戦では2-1と勝利を手にした。7節終了時点で2勝と決して良い結果とはいえないが、ここからが新生浦和レッズだと言わんばかりの素晴らしい試合であったと言える。この日は先制点を決めてチームに流れを呼び込んだ明本考浩やリーグ戦初先発となった西大伍といった高いパフォーマンスを見せた選手がいたが、中盤を支配した小泉佳穂の存在は忘れてはならないだろう。

昨季はJ2のFC琉球で主力としてシーズンを戦い抜き、今季から浦和レッズに入団。開幕からリーグ戦に全試合に出場しており、リカルド・ロドリゲス監督からの信頼も厚い。ポジションは主にトップ下での出場が多く、最前線9番の位置でプレイする杉本健勇の近い位置でポジションと取って好機を演出したかと思えば、中盤に降りて中継役にもなれる多彩な選手である。

鹿島戦では普段通りのトップ下ではなく、柴戸海とダブルボランチを組む中盤の一角として試合に臨んだ。小泉は後ろと前を繋ぐバランサーとしてチームの中継役を完璧にこなし続けた。どうしても後ろでの組み立てがもたついてしまう浦和だが、小泉を一列下げることでビルドアップを安定させていた印象だ。更に小泉は視野が広く、先制点の起点となった西へのサイドチェンジはまさに俯瞰してピッチを見ることのできる小泉ならではの良さが出たプレイだと言える。

小泉の良さは攻撃だけにはとどまらない。ミドルサードでは常に相手に対してプレスを仕掛け、中盤のフィルター役として機能。更にセカンドボールへの反応がずば抜けて早く、ボールへの嗅覚の鋭さを見せた。走行距離9.3km、スプリント数12回はともにチーム最上位の成績ではないものの、決して守備を怠らないハードワークできるタフネスさは評価に値すると言える。

次節からの小泉の起用がどうなるか分からないが、ボランチでバランサーとして振舞う彼のプレイは確実にチームの勝利に貢献していた。まだ、24歳とこれからの成熟していく選手だけに、今後の小泉の成長から目が離せなくなりそうだ(データはJリーグ公式より)。

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