カンセロという新たなライバル出現 成長中SBジンチェンコへの期待

先発出場を増やすには至らないものの、成長を見せるジンチェンコ photo/Getty Images

今季はカンセロが左までプレイエリアを広げている

マンチェスター・シティほどのビッグクラブとなれば、世界中にスカウトの目を張り巡らせており、若い才能を探している。見つければ獲得し、レンタルで欧州各国のクラブにローン移籍で武者修行させる形が多い。結果を出せばトップチームに戻れるのだが、そういうプレイヤーは少なく、ほとんどが別のクラブへの完全移籍となって別れを告げる。しかし、選手がポジションコンバートに適応し、トップチームの指揮官から必要とされる場合がある、オレクサンドル・ジンチェンコはそんな選手の一人と言える。

2016年にマンチェスター・シティに加入したウクライナ代表MFだが、即戦力での獲得ではなかったため、最初はオランダ・PSVにレンタルされる形となった。翌年にトップチームに戻るも、彼のポジションは攻撃的MFであったため出場機会を得られていなかったが、左サイドバックを務めるバンジャマン・メンディが負傷し、人員不足となった同ポジションにコンバートされて徐々に出場機会を増やすこととなった。続く昨季はファビアン・デルフの退団により出場機会が増加するも、大事な場面ではアイメリック・ラポルトにポジションを奪われるなど、悔しいシーズンでもあった。

今季はメンディとのポジション争いを制し、大幅な出場機会を得たかに思えた。しかし今度はジョアン・カンセロの飛躍もあり、結局ここまでの先発出場数は11に留まっている。しかし、今季のジンチェンコは昨季まで抱えていた守備の不安はだいぶ減っているように思える。今まではカウンターの際に左からの攻撃が多く、相手のアタッカーに後れを取ってしまっていたが、今季は敵陣で先に潰すことによって未然にカウンターを防いている機会が散見された。得意の攻撃面ではより洗練されたビルドアップを披露し、ハイプレスにも屈しないパスワークはさすがの一言。改善点があるとすれば、より攻撃に違いを生み出すこと。カンセロとの違いはここにあると言える。
 
まだまだ24歳と若く、彼の活躍はマンCの左サイドバックに大きな安定感をもたらしたと言える。夏には補強案もあった同ポジションだが、ネイサン・アケの獲得もあり、来夏の獲得の必要性は無いと言える。
 
今季はビッグマッチでの起用が多く、指揮官からの信頼が厚いジンチェンコ。今後も大一番での起用が予想される、彼の攻守にわたったチームへの貢献に注目したい。

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