ユーヴェに流れを引き寄せたスピードスター ハードワーク怠らなかった23歳

ラツィオ戦、多くの時間で効果的な動きを見せたキエーザ photo/Getty Images

勝利の立役者となった男

セリエAで3位につけるユヴェントスにとって、現地時間6日に行われた第26節のラツィオ戦は重要な一戦だった。今季セリエA10連覇を目指すうえで、首位インテルや2位ACミランとこれ以上差をつけられるわけにはいかない。直近リーグ戦の5試合で3勝1分1敗という数字は決して悪いものではなかったが、再び王座を目指すのであればここでの勝利は必須。ラツィオは難敵であるものの、ユヴェントスはどうにかして白星を掴みたい状況だった。

しかし、怪我人続出の影響から、この試合でアンドレア・ピルロ監督は普段と違う形の[4-2-3-1]を採用。本来右SBであるダニーロを中盤に置くなど、人員不足を補うために苦肉の策を強いられた。そのせいもあって、前半はユヴェントスらしくないプレイが散見。14分には連係面の拙さを突かれ、バックパスを掻っ攫ったラツィオFWホアキン・コレアに先制点を許してしまった。

だが、試合を終えてみれば、結果的にユヴェントスは3-1の勝利。FWアルバロ・モラタの2ゴールなどを含めた3得点で、ラツィオを退けることに成功している。その中心となったのが、左サイドで終始奮闘していたフェデリコ・キエーザだ。

チームの流れが悪かった前半から、試合を通してこの男は積極的に前線を動き回った。得点とはならなかったものの、24分には巧みな飛び出しから相手ゴールを脅かし、49分には粘り強いドリブルから枠を捉えるシュートを披露。そして、なんと言っても57分には圧巻のスピードを活かしてカウンターの起点となり、モラタの逆転ゴールをアシスト。82分に交代となったが、キエーザは間違いなくこの試合における主役の1人だったと言っていい。

「僕は監督が求めることをしたまでさ。(アシストの場面で)ボールを奪うことができたのは、僕個人の問題というより、チーム全体で相手にプレスをかけることを意識していたからさ。アシストは僕についたけど、誰でもよかったんだと思う。でも、嬉しいのは確かだね」(伊『Sky Sport』より)

試合後、キエーザはこのように謙遜の言葉を残したが、彼がユヴェントスの攻撃におけるキーパーソンだったことは間違いない。とにかく足を止めなかったハードワーカーにはデータサイト『WhoScored.com』も評価点「8.3」を与え、この試合のマン・オブ・ザ・マッチに選出している。

この試合に限らず、今季新加入ながらビアンコネリのサイドアタックに変化をつけているスピードスター。ほかにもユヴェントスには注目に値する選手が揃っているものの、キエーザの輝きは次第に特別なものとなりつつあるのかもしれない。

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