降格圏内とは思えない豪華メンバー カリアリは浮上のキッカケを掴めるか

インテルで一緒にプレイしていたゴディン(左)、ナインゴラン(中)、アサモア(右) photo/Getty Images

チームの主軸の関係性も悪くない

セリエA第20節終了時点で3勝6分11敗。カリアリはここまで勝ち点を「15」しか積み上げることができず、降格圏内の18位に低迷している。ただ、後半戦は一波乱起こすクラブになるかもしれない。

リヴァプールでもプレイしたDFラグナル・クラバン(2018年夏)、ロシアW杯でウルグアイ代表をベスト8へ導いたDFナイタン・ナンデス(2019年夏)、ディエゴ・シメオネの愛息子であるFWジョバンニ・シメオネ(2019年夏)、クロアチア代表の次世代を担うと期待されているMFマルコ・ログ(2019年夏)、PSVでゴールやアシストを量産したMFガストン・ペレイロ(2020年冬)、欧州屈指のセンターバックであるDFディエゴ・ゴディン(2020年夏)など……。カリアリは近年、人知れず実力者たちをかき集めてきた。

そして、今冬の移籍市場でも彼らの本気が見てとれた。もちろん、今季前半戦でなかなか結果を残せなかった影響は大きいだろう。昨季も助っ人としてプレイしていたMFラジャ・ナインゴランを再びインテルから、DFダニエレ・ルガーニをユヴェントスからレンタルで獲得した。ここまで被シュートが多いカリアリにとって(20節終了時点でワースト)、闘志あふれるプレイを見せたり、攻守にわたって走り回ったりするナインゴランと、空中戦が強く、カバーリング能力に長けたルガーニの加入は心強いに違いない。
さらに現地時間2月3日、リーグ戦でここ13試合勝利がないチーム状況もあってか、昨年にインテルを退団して以降フリーの状態が続いていたガーナ代表MFクワドゥー・アサモアを滑り込みで獲得。アサモアはユヴェントスの絶対王者としての礎を築いた選手のひとりだ。近年は怪我に悩まされることもあるが、サイドハーフにサイドバック、ボランチなど複数のポジションをこなせるそのユーティリティ性や、ユヴェントスの黄金期を知る勝者としてのメンタリティは、降格圏からの脱出を目指すカリアリの貴重な戦力となるだろう。

上記らの選手に加えて、昨季18ゴールを記録しているエースのMFジョアン・ペドロがおり、イタリアの年代別代表でプレイするDFアレッサンドロ・トリパルデッリやDFガブリエレ・ザッパ、FWリッカルド・ソッティルといった期待の若手たちもいる。今や18位に沈んでいるチームとは思えないほど豪華なメンバーが揃っているのだ。

カリアリの現在の基本フォーメーションは[4-2-3-1]、もしくは[4-3-2-1]。現メンバーだと主軸が元インテルの選手だったり、南米の選手だったり、繋がりのある選手が多いため関係性も悪くないだろう。浮上へ向けて十分な戦力は整っているため、残すはエウゼビオ・ディ・フランチェスコ監督の手腕次第か。

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