レジェンドの説得で移籍を決断 チェルシーDFがミラン行きを決めた理由

今冬移籍市場でミランに加入したトモリ photo/Getty Images

買取OP付きのレンタルでイタリアの名門へ

イタリアの覇権奪回を狙うロッソネリに、プレミアリーグから頼もしいセンターバックがやってきた。ACミランは22日、チェルシーからイングランド代表DFフィカヨ・トモリを期限付き移籍(買取OP付)で獲得したことを発表。スクデット奪回にむけて勝負となるシーズン後半戦にむけて、懸念点だった最終ラインにレギュラークラスの選手を補強することに成功している。

かねてより、今冬移籍市場ではシャルケのオザン・カバクや、ストラスブールのモハメド・シマカンらをCB補強のターゲットにしていたとされるミラン。シマカンの怪我などによって少し当初の予定を変更することにはなったが、それでもトモリの獲得は大きい。今季チアゴ・シウバの加入によってチェルシーでの出場機会を失っていた同選手だが、その実力は申し分ないだろう。まだ荒削りな部分こそあるが、身体能力に優れたCBというのはまさにミランが求めていた人材だ。

しかし、土壇場でチェルシーでも未来ある若手DFの一人と目されていた逸材を、一体なぜミランは確保することができたのか。トモリ本人の話によると、どうやらこの移籍成立にはレジェンドの説得が大きな役割を果たしたようだ。新加入DFはミランのテクニカルディレクターを務める元イタリア代表DFパオロ・マルディーニ氏に直接口説き落とされたことが、移籍を決断した最も大きな理由だと『Milan TV』へ次のように語っている。
「サッカーの歴史上、最高のDFと言えるマルディーニが僕に対してミランに来るよう言ってくれたんだ。その瞬間、ミランこそが僕の行きたい場所だということが理解できたんだ。彼から学ぶこともできるのは、すごくプラスになるとも思ったよ。僕が移籍を決めた最大の理由はこれだった。今この場にいられることができて、とても嬉しい気持ちでいっぱいだよ」

ミランのレジェンドDFであるマルディーニ氏の説得によって、気持ちがミラン行きへと大きく傾いたというトモリ。やはり名門。近年しばらく低迷の時期が続いていたミランだが、こうした著名OBがフロントにいる強みは大きい。約1年前には退団濃厚とされていたマルディーニ氏だが、クラブは彼を引き止めて正解だったと言えるだろう。スクデット奪回を目論むミランが成し遂げた大仕事。その裏には、今でもフロントの一員としてクラブのために働くレジェンドの尽力があったようだ。

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