ニャブリがバイエルンで成功を掴めた秘訣 「あの時期がなければ……」

今ではバイエルンの主力として活躍しているニャブリ photo/Getty Images

キャリアで最も重要だった時間とは

2019年夏、元オランダ代表MFアリエン・ロッベンと元フランス代表MFフランク・リベリという偉大なレジェンドが2人同時に退団したバイエルン・ミュンヘン。この時点で、翌シーズンに同クラブのサイドアタックは少なからずキレが落ちると予想していた人も少なくなかったはずだ。全盛期ほどの影響力こそないが、一瞬の判断で相手を出し抜く技術はまだ錆び付いていなかった2人。バイエルンにとって、彼らの退団は少なからず痛手だったと言える。

しかし、一人のアタッカーが覚醒したことにより、そんな不安は一瞬で払い除けられることとなった。そのアタッカーというのは、2017年夏にブレーメンから加わったFWセルジュ・ニャブリだ。2018-19シーズンも公式戦42試合に出場して13ゴールを9アシストを記録する活躍を披露していた同選手だが、翌2019-20シーズンには46試合で23ゴール14アシストの大暴れ。もう一回りスケールの大きな選手に成長し、チームの3冠達成に多大な貢献を果たすこととなった。今ではバイエルンにおいて、押しも押されもせぬ主力に定着したと言っていい。

そんなニャブリが、自身のこれまでのキャリアにおいて最も重要な転換点となったクラブについて語っている。若かりし頃を過ごしたアーセナルやバイエルン移籍のキッカケを作ったブレーメンを想像する人も多いだろうが、同選手が挙げるのは少し意外な古巣だ。ニャブリはこれについて、英『Daily Mail』へ次のように語っている。
「ウェストブロムでの経験がなければ、僕はバイエルンでここまでの成功を掴めてはいなかっただろうね。あそこで過ごした時間が、今の僕を形作っているんだ。あの時期がなければ、世界最高のチームでプレイすることなどあり得なかったと思うよ。ウェストブロムではうまくいかなかったけれど、僕はそこでひたむきに努力することを覚えた。それは今でも続けているよ。常に努力を怠らないことこそ、僕が今の地位にいられる最大の要因なんだ」

ウェストブロムでは半年間の在籍で、わずか3試合にしか出場することのできなかったニャブリ。今の姿からは想像できないが、試合に出れない日々が続いてもひたむきにサッカーと向き合ったことが現在の成功に繋がっているという。人生はいつどこで何が起こるかわからない。苦しい時期でも努力を怠らないことの大切さを、ニャブリは後輩たちに伝えたかったのかもしれない。

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