“頭脳&パワー”のCBコンビ躍動 青き壁を作る守備賢者とフィジカルモンスター

チェルシーの守備を統率するチアゴ・シウバ photo/Getty Images

見えてきた守備の形

開幕直後の不安定な守備はどこへ。徐々にチェルシーの守備が計算できるものとなってきている。

今月12日のエヴァートン戦、続くウォルバーハンプトン戦は落としてしまったが、それでもリーグ戦直近9試合で失点は5点に抑えられている。開幕当初はWBAと3-3、サウサンプトンと3-3で引き分けるなど攻撃陣の頑張りが活かせないゲームもあったが、直近9試合で複数失点を喫したのは1-2で敗れたウォルバーハンプトン戦のみだ。

注目したいのは、頭脳とパワーのセンターバックコンビか。チームの最終ラインを統率する頭脳派リーダーとなっているのはパリ・サンジェルマンからやってきた36歳のチアゴ・シウバだ。全盛期に比べるとスピードは衰えたが、豊富な経験からくる冷静な判断力は大きな武器だ。周囲へ与える影響力も大きい。

そしてチアゴ・シウバの肉体面の衰えをカバーするのが相棒のクルト・ズマだ。今季に入ってズマの評価は上昇しているが、ズマの身体能力はプレミアでプレイするセンターバックの中でもトップクラス。高さとスピードに不安を抱えているチアゴ・シウバをサポートする存在としては理想的なパートナーだ。

パワー勝負はズマにお任せ photo/Getty Images

優勝へのカギを握るコンビ

例えばズマは今季リーグ戦では47回の空中戦勝利数を記録しており、これはプレミアのセンターバックの中では4番目に多い数字だ。1位のマンチェスター・ユナイテッドDFハリー・マグワイア(56回)、2位のバーンリーDFジェイムズ・タルコウスキー(50回)、3位サウサンプトンDFヤニク・ヴェステルゴー(50回)らと並び、ズマもプレミアを代表するエアバトラーと言っていい。

さらにズマはクリア回数も2位タイの64回を記録。クロスを跳ね返す力は見事で、プレミア独特のパワー勝負もズマなら対応できる。今季は得点の方も4つ奪っており、その身体能力は脅威だ。

一方のチアゴ・シウバはズマにはない読みと技術を備える。今季プレミアで500分以上プレイしているセンターバックの中で、チアゴ・シウバは最多となる1試合平均89.3本のパスを出している。肉体派のズマはあまり器用な方ではないが、最終ラインから縦パスを出す仕事などはチアゴ・シウバに任せられる。

攻撃の組み立てやマーカーの確認、ラインの設定などチアゴ・シウバの存在は大きい。指揮官フランク・ランパードと6歳しか年齢が変わらないチアゴ・シウバはまさにピッチ上の監督と言ったところか。

互いの長所を活かし、徐々に守備の形が見えてきたチェルシー。ここからアーセナル、アストン・ヴィラ、マンチェスター・シティ、レスター・シティと厄介な対戦が続くが、ここを上手く切り抜けられれば優勝への可能性が再び見えてくるはず。

攻撃陣は今夏の補強でタレントが十分に揃っているだけに、守備の方もチアゴ・シウバとズマを中心にまとめていきたいところ。優勝へのカギを握る頭脳&パワーのセンターバックコンビも注目だ。(数字は『WhoScored.com』より)

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