なぜ“ロッベンの後継者”は先発できないのか コマン、ニャブリとの違いとは

バイエルンに加入したサネ photo/Getty Images

バイエルン流のアタッカーになるべし

昨季3冠を達成したバイエルンは、今夏にさらなる大物をチームに加えた。マンチェスター・シティでプレイしてきたドイツ代表FWレロイ・サネだ。

レフティーのサネが加わったことで、バイエルンはロベルト・レヴァンドフスキ、セルジュ・ニャブリの強力3トップを形成できるようになった。昨季ブレイクしたニャブリをフランク・リベリの後継者とするならば、サネはアリエン・ロッベンの後継者候補だ。前線の世代交代が進んだことにサポーターも手応えを感じたことだろう。

しかし、ここまでサネが先発出場した機会は限られている。怪我で離脱した期間があったことも影響しているが、サネは11月に入ってからもリーグ戦とチャンピオンズリーグ合わせて先発出場は2回しかない。今季開幕節のシャルケ戦で1得点2アシストを決めた時は大きな話題となったのだが、それ以降トーンダウンしてしまった印象だ。
理由の1つはキングスレイ・コマンが奮闘していることだ。サネと同じ1996年生まれのコマンも突破力があり、ここまでリーグ戦では2得点5アシスト、チャンピオンズリーグの方でも3得点を挙げるなど結果を残している。

そしてもう1つ気になるのはサネの守備面か。バイエルンは前線の選手も積極的に守備に参加しており、『Football Critic』のデータでは同じウイングのニャブリが1試合平均タックル数3.5回、コマンが2.2回、FWトーマス・ミュラーが2.3回を記録するなど、守備面でもチームに貢献できている。それに比べてサネは1.53回とやや数字は落ちる。

サネも今季全コンペティション合わせて5得点3アシストを記録するなど攻撃面では一定の結果を残せているが、守備の強度に関してはニャブリ、コマンより劣るところがある。攻守両面のバランスを考えるならば、指揮官ハンジ・フリックがニャブリとコマンを優先的に起用していくことになるかもしれない。

守備力の部分でアタッカー同士を比較するのも珍しいが、それほど今のバイエルンの前線には守備を頑張ってくれるアタッカーが揃っている。サネがバイエルン流の選手になるためには、守備力向上も1つの課題か。

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