逆転勝利も浮き彫りとなった課題 マンUを悩ます“B・フェルナンデス依存”

ウェストハム戦で勝利の立役者となったB・フェルナンデス photo/Getty Images

ウェストハム戦には勝利も

現地時間5日に行われたプレミアリーグ第11節のウェストハム戦にて、3-1の勝利を収めたマンチェスター・ユナイテッド。前半を1点リードされた状態で終える苦しい展開となったが、その悪い流れを断ち切ったのは絶対的司令塔の投入だった。

その絶対的司令塔とは、もちろんMFブルーノ・フェルナンデスだ。昨冬の加入以降、マンUの攻撃陣を力強く引っ張ってきた同選手。この試合はベンチスタートとなったが、後半開始から投入されると彼は流れを一気に味方へと引き寄せる。65分にポール・ポグバのスーパーミドルによる同点弾をアシストすると、69分には華麗なヒールパスで相手の意表を突き逆転ゴールの起点に。そのほかにもマンUが相手ゴールへと迫るシーンには何度も絡み、チームの逆転勝利に貢献した。このウェストハム戦で、人々は改めて彼の頼もしさを認識させられることになったと言っていい。

しかし、これほどB・フェルナンデス次第でパフォーマンスが変わるマンUは、はたして正しい方向に向かっていると言えるのだろうか。疑問を呈すのは、かつてチェルシーなどでプレイし現在は英『talkSPORT』の解説員を務めるトニー・カスカリーノ氏だ。マンUはB・フェルナンデスに依存し過ぎており、彼がピッチにいるかいないかで大きく攻撃の質が変わると同氏は次のように語る。
「ウェストハム戦におけるブルーノはとても素晴らしかった。本当にクオリティが高かったね。動きは並外れているし、常にパスコースを探している。一瞬の隙も見逃さなかった。だが、彼のいない前半のユナイテッドは全くと言っていいほど機能していなかったね。これは試合を見ていた全員が感じていたはずだ。トッププレイヤーなのは間違いないが、彼がいるといないであまりにもチーム力に違いがある。ブルーノがピッチにいない場合にどうするか。ユナイテッドは今すぐにでも考えるべきだ。今のチームは彼に依存しすぎだよ」

B・フェルナンデスも、長いシーズンをフルで戦えるわけではない。どこかで休養は必要となってくるはずで、そのたびに敗戦を喫していては上位を狙うことなど不可能だろう。今後はポルトガル代表MFが安心して休める環境づくりに優先して取り組みたいマンU。彼らの調子が相変わらず不安定なのは、こういった部分によるところも大きいのかもしれない。

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