キャリアで初めて経験する苦境 マンUの中心となるべきだった男に吹く逆風

今季マンUでなかなか出場時間を伸ばせずにいるポグバ photo/Getty Images

初めて味わう実力でのスタメン落ち

本来であれば、マンチェスター・ユナイテッドの中心に君臨すべき選手だったはず。しかし、現状フランス代表MFポール・ポグバの同クラブにおける立場は怪しいものとなっている。昨季後半戦は出色のパフォーマンスでチームを牽引したが、今のポグバはどうしてしまったのだろうか。

今季はここまで公式戦11試合に出場しているものの、プレイタイムはわずか527分(1試合平均約48分)にとどまっている状況のポグバ。オーレ・グンナー・スールシャール監督が今季から中盤の構成を変更した影響もあり、彼の起用法はここのところかなり限定的になってきている。ポグバが最も得意とする攻撃的MFのポジションは現状一つしかないが、その席はもはやMFブルーノ・フェルナンデスのものだ。ポグバが入り込む余地はほとんどないと言っていい。

その上、今季はポグバ自身の調子もそこまで良くない。好調時には多彩なアイデアと一撃必殺のロングパスで次々とチャンスを生み出す彼だが、2020-21シーズン開幕以降はどうしても大人しい印象が否めない。守備での貢献が見込めないだけ選手だけに、攻撃面が平凡ならベンチ。スールシャール監督がそう考えるのも無理はないだろう。
これまで怪我による長期離脱などはあったが、純粋な実力でスタメンに入れないという経験はほとんどなかったポグバ。マンUに移籍してきて以降、初めて味わうであろう感覚に同選手はかなり戸惑いを感じているかもしれない。実際、ポグバの中には相当な焦りがある様子だ。

「これほど困難な時期は、自分のキャリアの中で初めてだよ」

仏『RTL』のインタビューにて、ポグバはマンUでの現状についてこのようにコメントしている。はたして、フランス代表MFはキャリアで初めて経験するこの苦境を、今後打破することができるのだろうか。出場機会を完全に失っているわけではないだけに、地道なアピールで居場所を取り戻したいところだ。

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