これで久保建英を使わない理由は消えた 1G2Aの活躍で若武者は“主人公”に

加入後初スタメンとなったシバススポル戦で1G2Aの大活躍を披露した久保 photo/Getty Images

結果で示す19歳の存在感

日本の至宝がついに新天地で大暴れだ。今夏レンタル先をビジャレアルに変更して2020-21シーズンに臨んでいる日本代表MF久保建英が、ヨーロッパリーグの舞台で最高級の輝きを放った。

現地時間22日に行われたグループリーグ第1節でビジャレアルが対峙したのはトルコのシバススポル。この一戦で久保は移籍後初めてスタメンに名を連ねると、いきなり結果を出してみせた。13分、サムエル・チュクウェゼがPA外から放ったシュートを相手GKが弾くと、そのこぼれ球に素早く反応し先制点をゲット。移籍後初ゴールは貴重な先制点となった。

さらに、その後間もない20分にはバイタルエリアでボールを受けると、冷静に周囲を確認してから前線に走り込んだカルロス・バッカへとアウトサイドで丁寧にラストパスを供給しアシストを記録。開始から20分で早くも2点に絡む活躍を披露した。
しかし、この日のサムライはそれだけで終わらない。2点差を追いつかれた後の57分には、左CKからファン・フォイスの得点をアシスト。久保はフル出場で1ゴール2アシストの活躍を披露し、5-3での勝利に多大な貢献を果たした。スタッツを見ても、ラストパス本数(4本)とクロス本数(9本)はこの試合におけるチームトップの数字を記録しており、彼がどれだけビジャレアルの攻撃で重要な役割を担っていたかが見て取れる。

ビジャレアルに加入して以降、ウナイ・エメリ監督の下でなかなか先発の機会を得られていなかった久保。しかし、ここまでの活躍を披露したとあれば、今後リーグ戦でもスタメンのチャンスは巡ってくることだろう。いくら相手が格下だったとはいえ、エメリ監督もこの結果を無視するわけにはいかないはずだ。そんな中、スペイン『MARCA』も久保がこの調子を今後もキープできるようなら、ベンチに置いておく理由が見当たらないと主張する。

「久保は今後もあらゆるチャンスで戦わなければならないが、このレベルを示し続けるならばスタメンでないなどあり得ないだろう。日本人は明確な成長を続けており、少しずつ段階を経てきている。今回のELデビューでは、消えるどころかピッチの全ての領域で存在感を放っていたと言える。後半にポジションを変更するも、彼はこの試合において主人公であり続けた」

データサイト『WhoScored』による採点もチーム単独トップとなる「8.7」を獲得し、まさにこの試合における主人公と呼ぶに相応しいパフォーマンスを披露した久保。これまでは新天地で少し苦しいスタートを強いられていた日本代表MFだが、ようやく安定した出場機会を得る道筋が見えたか。この勢いで、ビジャレアルの攻撃を牽引する存在となりたいところだ。

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