[MIXゾーン]川崎・三笘、“変幻自在のドリブラー”が垣間見せた野心 プロ初得点の逆転弾も笑顔はなく

湘南戦で途中出場ながら値千金の逆転ゴールを決めた三笘 photo/Getty Images

今は流れを変えることに徹しているが……

川崎フロンターレは26日、明治安田生命J1リーグ第7節で湘南ベルマーレと対戦。ホームでの戦いながら先制点を許す展開となったが、鬼木達監督の巧みな采配から3点を奪い返し、3-1の逆転勝利を収めている。

今季プロ1年目のルーキーながらここまで3試合に途中出場を果たし、独特のリズムと緩急を使った変幻自在のドリブルを武器に試合の流れを変え、存在感を放ってきたMF三笘薫。湘南戦でも1点ビハインドの58分からピッチに立つと、見事に指揮官の期待に応えて見せた。

同点にして迎えた78分、三笘は相手DFのトラップミスを逃さず、高い位置でボールを奪うと、そのままドリブルでペナルティエリア内に侵入。鋭い切り返しでボールを左足から右足へと持ち変えると、細かいアウトサイドでのタッチで相手DFの股を広げ、その股下を通す強烈なシュートでゴールニアサイドをぶち抜いた。三笘にとってこれは待望のプロ初ゴールで、チームを逆転勝利へ導いてみせたのだ。

ただ試合後、決勝点を決めたはずの三笘に笑顔はなかった。湘南戦について、次のように振り返っている。

ーーJリーグ初得点が決勝点となりましたが、率直な感想は?


「初ゴールよりも、ほかのプレイの方が印象が強いです。うれしいですけど、課題の方が大きかったと思っています」

ーーゴールシーンに関してはいかがですか


「一発で行ければ良かったですけど、相手のDFも足が早くて、これは追いつかれるなと思ったので、いったんスピードを抑えてシュートのスキをうかがっていました。股を開かせるようにボールを運んで、イメージどおりのゴールでした」

ーー自分のゴールでチームの勝利に貢献できたことについてはどう思いますか


「それは率直にうれしいです。チームの調子も良いので、一つ貢献できましたけど、もっともっと自分も貢献できるようにしていきたいなと思っています」

ーー課題の話が出ましたが、具代的にどういうプレイをしていきたいとか、自分の理想像とかはありますか


「今は(試合の)流れを変えるところを求められているんで、そこに徹しています。ただやっぱりスタートから出て、90分間高いパフォーマンスを見せるというところはやっていかないといけないと思っています。守備の強度だったり……。今日もミスが多くあって、チームに迷惑をかけるところも多かったので、そういったところが課題です」

ーーここまでの戦いで結果というところは出せていると思うのですが、実際の手応えは?


「チームが悪くなってからの状況で(試合に)出場している。ある程度オープンな展開となった時は、自分が得意の形が多い。その点で良い形が増えているように見えている。ただ、まだまだどういうシチュエーションがあるか分からないですし、そういった時にどういうパフォーマンスができるかというのは未知ところがあるので、今後は他のパターンでもできるっていうところを証明したいなと思っています」

川崎の下部組織で育ち、筑波大学を経て、再び川崎へ戻ってきた三笘。実力者揃いの川崎で、ルーキーイヤーから活躍することは決して簡単な事ではないはずだが、ここまで素晴らしい活躍を見せている。ただ、試合後のインタビューではそんな現状に満足せず、「90分間やれることを証明したい」という彼の野心も垣間見れた。今後も己の足で、是非とも存在意義を証明してもらいたいものだ。

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