[MIXゾーン]川崎、7月全勝を有言実行 鬼木監督も自負する「選手層の厚さ」

選手たちに指示を出す鬼木監督 photo/Getty Images

誰が出ても信頼して試合に出せる

川崎フロンターレは26日、明治安田生命J1リーグ第7節で湘南ベルマーレと対戦した。

ホームでの戦いということもあり、開始直後から主導権を握る川崎。ただ、いく度となく決定機を作るも、なかなかゴールを決めきれず、前半をスコアレスで終える。すると57分、後半の頭からピッチに立った湘南のFWタリクにアクロバティックなゴールを決められ、リードを許す展開になった。

しかし、今季の川崎は一味も二味も違う。直後の61分に鋭いカウンターからDF山根視来のゴールで試合を振り出しに戻すと、途中出場を果たしたMF三笘薫が相手のミスを逃さず、ゴールネットを揺らして逆転に成功。さらに、同じく途中出場を果たしたMF田中碧が勝利を手繰り寄せるゴールを決め、3-1の勝利を収めた。この結果、リーグ戦再開から6連勝を飾った川崎は、勝ち点を「19」まで伸ばし、首位をガッチリキープしている。
試合後、川崎の指揮官を務める鬼木達監督は、湘南戦を次のように振り返っている。

「まずはまたホームでやれることが出来て、サポーターのみなさんに勝利とゴールを届けられたことを本当にうれしく思います。選手が負けている状況からひっくり返したというのは、本当によくやってくれたと思っています」

「ゲームの方は、やはり前半であれだけボールを動かして、チャンスがなかったわけではないので、1点でも2点でも取れればこういう難しい展開にはならなかったと思います。ただ、それでも勝ちながら成長しようという中で言うと、今日もひっくり返すことができたのはポジティブに捉えています」

ーーチャンスもあったが、なかなか決めきることが出来ない時間が続く中で、選手たちにどのようなことを伝えていたのか


「やはり焦れずに戦おうというところを言いました。ただそれと同時に、『焦れずに』=『積極性を欠いてしまったら』では意味がないので、その辺のバランスは難しかったですけど、そこら辺のスイッチとかを自分たちからもっともっと出せるようになれればいいと思う。当然、先行されたのでスイッチが入りましたけども、そこら辺のところを含めてもっともっとというところ。ただ、こういう展開になったのは前半からやり続けた結果だと思うので、選手は頑張ったなと思っています」

ーー選手層の厚さもあり、途中出場の選手たちが次々とゴールに絡んだ。選手層の厚さに対する評価と、選手起用について気をつけている点や工夫している点は?


「おっしゃられたとおり、選手層という意味ではウチが一番厚いというふうに自分も思っていますし、誰が出ても信頼して(試合に)出せる。選手間の中でも、誰がスタートでもとにかく『この一試合一試合を勝ち抜くためには自分の仕事はなんなのか』ということを全員が理解してくれている。その結果、こういうことになっていると思う。また、代わって出た選手が点を取ったりしているのも、やはりスタートからハードワークし続けた結果だと思っている。そういう意味で言うと、本当にチーム全員で戦っていることがこの結果になっていると思っています」

「また、選手交代という意味で言うと、これからは今回の3連戦&3連戦とは違った連戦になってくる。ここのところは『疲労』というものが1つのキーワードになると思います。ただそれでもどういう形であれ、先ほどと繰り返しになりますけど、誰がスタートでも変わらないサッカーをやるというのが自分たちの哲学だと思っているので、そこのところを共有していければいいなと思っています」

ーー『7月全勝』を公言していて、実際に全部勝つことが出来た。振り返ってみて


「7月(全勝)に関しては、本当にチームでも共有していた。この連戦をとにかく勝ちきるというところを実現できたのは、間違いなく選手のおかげです。選手全員が常に準備をしてくれている。やっぱりそのメンタリティが連戦では特に大事になるので、そこは本当に選手の頑張りだと思っています。ただ、本当の意味での本番はこれから。ここから自分たちの戦いをもっと引き締めていかなければならない。よりゴールというものに拘っていきたいと思っています」

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