シーズン途中に指揮官交代を決断しながらも、リーグ戦中断までの間になかなか調子が上がってこなかったトッテナム。世界的な名将として知られるジョゼ・モウリーニョ監督を招聘したはいいが、さすがの“スペシャル・ワン”でも緊急登板から自分の色を打ち出すことは至難の技だった。今季を諦めるわけではないが、モウリーニョ・トッテナムが真価を発揮するのは来季からとなりそうだ。
では、その中で成功のカギを握る選手は誰か。押しも押されもせぬ大エースであるFWハリー・ケイン、モウリーニョ政権で復活したMFデル・アリ、指揮官に見出された若き逸材DFジェイフェス・タンガンガ……。候補は多い。
しかし、そんな中でも英『football.london』が注目するのはMFジオヴァニ・ロ・チェルソ。同メディアがこの男をキーマンとして挙げるのは、指揮官がこれまで作り上げてきたチームの特徴ゆえだ。
モウリーニョ監督といえば、堅守速攻を売りとしたチームを築き上げる術に優れた指揮官だ。しかし、その中には稀有な才能を持ったボールアーティストを組み込むこともあり、インテル時代にはヴェスレイ・スナイデル、レアル・マドリード時代にはメスト・エジルといった有能プレイメイカーと共に栄光を掴んでいる。その役をトッテナムでこなすことができるのがロ・チェルソなのでは、と『football.london』は睨んでいるわけだ。
まだ若さが垣間見える場面こそあるものの、彼の優れたテクニックと視野の広さがトッテナムに違いをもたらす可能性は十分にある。今のスパーズでこの“スナイデル&エジル像”に最も近いのは誰かと問われれば、ロ・チェルソと答える人も多いはずだ。“スペシャル・ワン”の下で大ブレイクに期待がかかる24歳。トッテナムが再び影響力を取り戻せるかは、この男の左足にかかっているかもしれない。
●最新情報をtwitterで見よう!
twitterアカウント
https://twitter.com/theWORLD_JPN/