過去にもあった海外挑戦の可能性 元ドルトムント戦士が語るPSGからの誘い

今冬ドルトムントからベンフィカへ移籍したヴァイグル photo/Getty Images

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叶わなかったフランス行き

今冬ドルトムントからベンフィカへと旅立った24歳だが、彼はその一年前にも欧州強豪からの誘いを受けていたようだ。MFユリアン・ヴァイグルが過去の移籍話を明かしている。

その移籍話とは2018-19シーズン冬のマーケットにおける出来事だ。同シーズンの前半戦になかなか出場機会を掴めていなかったヴァイグルのもとには、リーグ・アンのパリ・サンジェルマンからオファーが届いていたのだという。同クラブの指揮官を務めるのはかつての師であるトーマス・トゥヘル監督。かねてより海外志向の強かったヴァイグルにとって、これは相当魅力的に映ったはずだ。

ヴァイグル自身もクラブには移籍の希望を伝えていたというが、なぜこのフランス行きは実現しなかったのだろうか。独『Suddeutschen Zeitung』のインタビューに対して、ヴァイグルはその理由を次のように語っている。
「あの時、僕にはPSGに行くという魅力的な選択肢があった。僕に何を求めているのかを理解している監督がいたからね。パリという街では色々な騒動が社会で話題になっているけれど、僕にとってそれは問題外だった。あの頃から僕は何か変化が必要だと感じていたんだ。だけどドルトムントは完全にドアを閉ざしてしまった。クラブの事情も理解していたけどね。当時彼らはドイツでチャンピオンを狙える位置にいて、多くのセンターバックが負傷離脱していた。だけど、僕は海外でプレイしたかったんだよ」

当時バイエルン・ミュンヘンとのブンデス優勝争いを演じている最中だったドルトムント。その状況でセンターバックの枚数が足りていないこともあり、ルシアン・ファブレ監督は中盤が本職のヴァイグルを緊急コンバートして最終ラインに起用している。苦しい台所事情を乗り切るためにもヴァイグルは必要なピースだった。それだけに、クラブとしても彼を手放すわけにはいかなかったのだろう。タイミングが悪かったとしか言えないか。

とはいえ、今冬にはそれから1年の時を経て海外挑戦の夢を叶えたヴァイグル。欧州5大リーグクラブとはいかなかったが、本人もたびたびこの移籍に満足しているコメントを残している。2018-19シーズンの冬は残念な結果に終わってしまったものの、本人はポルトガル行きも悪くはなかったと感じているはずだ。

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