キャリア最大の後悔が意外すぎる セリエAの名手を魅了した“本場の味”

かつてラツィオなどで活躍したマツザレム(左) photo/Getty Images

地元の名産品に夢中となったナポリ時代

かつてセリエAで活躍した中盤のバランサーが、21年間にわたった選手生活における最大の後悔を語っている。ナポリやラツィオでプレイしたMFフランセリーノ・マツザレム氏だ。

現役時代は中盤から局面を打開するパスや、ファンタジスタを支える見事なポジションが光ったマツザレム氏。ブラジル代表にこそ縁がなかったものの、攻守の要として機能した彼のことを覚えているセリエAファンは多いだろう。熱きハートを持った選手として知られ、たびたびピッチ上で感情をコントロールすることができない場面もあったが、それも今となってはいい思い出。記録よりも記憶に残る名MFだ。

そんなマツザレム氏がキャリア最大の後悔としたのはナポリ時代の出来事だ。欧州初挑戦の地となった同クラブで加入当初からレギュラーの座を掴んでいたものの、時間の経過とともに出場機会を失い最終的に放出の憂き目に遭った同氏。そんな苦悩を味わったナポリ時代に自身が犯した過ちを、マツザレム氏は次のように振り返った。伊『Gianluca Di Marzio』が伝えている。
「モッツァレラチーズは私にとって神のような食材だった。だけど、アレが僕のキャリアを助けることはなかったね。チーズを食べ過ぎたせいで、僕はコンディションの調整がうまくいかなかったんだ。そのせいでエミリアーノ・モンドニゴ(当時のナポリ監督)は僕をベンチに置くことになった。彼を責めることはできないね。本当に恥ずかしい思い出だよ……」

マツザレム氏が悔やんでいるのは、自身のモッツァレラチーズに対する愛だ。通常、クラブ在籍時の後悔を語る選手は当時自身を起用しなかった指揮官を恨むことも少なくないが、同氏は食欲を抑えられなかった自身の行いを悔やんでいる様子。なかなかにユニークな話と言えるだろう。

ナポリが本拠地とするカンパニア州の名産品であるモッツァレラチーズ。どうやら、“本場の味”は地元クラブに所属する選手のキャリアをも狂わせてしまったようだ。おいしいものが周囲に溢れているというのも、アスリートにとっては考えものかもしれない。

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