2006年に開催されたドイツW杯で優勝を果たしたイタリア代表にいた、攻守に気の利く“縁の下の力持ち”。彼のことを覚えている人も多いだろう。グループリーグ初戦のガーナ戦以外全ての試合にフル出場したDFジャンルカ・ザンブロッタのことだ。
ユーティリティ性能に優れたサイドバックとしてイタリア代表の快進撃を支えたザンブロッタ。左右両サイドで機能するその柔軟性、90分間動き続けられるスタミナ、毎試合高いパフォーマンスを披露する安定感。チームの歯車として申し分ない選手だったと言っていい。チームを指揮していたマルチェロ・リッピ監督も彼の万能さには大いに助けられたことだろう。当時の彼は間違いなく、チームに1人はいてほしい存在だったと言える。
そんなザンブロッタの後継者となれる存在は今のイタリアサッカー界にいるだろうか。他のスター選手とは少し違うタイプの選手だけに、それを選定するとなれば様々な候補が乱立するかもしれない。しかし、本人が自身の後継者として期待を寄せるのはASローマで伸びる27歳だ。伊『Sky Sport』に対して、このレジェンドは注目している選手にACミランのDFテオ・エルナンデスの名を挙げつつも、自身のスタイルに似ているのは別の選手だと次のように語っている。
「近年、サイドバックの役割は少し見直され、新たなプレイスタイルの選手が増えてきているね。ダニエウ・アウベスやマイコンのように攻撃に比重を置いた選手も重宝されるようになった。今、私の印象に残っているのはミランのテオ・エルナンデスだよ。彼は素晴らしい個性とテクニックを備えている選手だ。それから、現役時代の私を彷彿とされる選手もいる。(レオナルド・)スピナッツォーラだよ。彼は攻守両面で機能しているし、ピッチのどこにいても快適にプレイができるんだ。監督としては非常に使い勝手がいい選手のはずだよ」
ザンブロッタは今季ユヴェントスからローマに加入したレオナルド・スピナッツォーラに、かつての自身の姿を重ねているようだ。ローマ加入以降、パウロ・フォンセカ監督の下で出場機会を確保している同選手。すでに27歳の選手だが、いよいよ本格ブレイクの時は近づいている印象だ。昨年は怪我で辞退した試合も多かったが、EURO予選を戦うイタリア代表にもコンスタントに選出されている。
はたして、ローマで成長する27歳のサイドバックはこの先“ザンブロッタの後継者”とみなされるまでの存在となることができるか。ここから評価大爆発で偉大な先輩を越えていきたいところだ。
●最新情報をtwitterで見よう!
twitterアカウント
https://twitter.com/theWORLD_JPN/