過密スケジュールなんて何処吹く風 PSGの伊代表MFが指揮官に見せた気概

PSG中盤の要であるヴェッラッティ photo/Getty Images

代表戦3日後の試合に出場熱望

先月30日にパリ・サンジェルマンとの契約を2024年まで延長したイタリア代表MFマルコ・ヴェッラッティ。彼は同クラブの中盤に必要不可欠な存在だ。高いパスセンスと視野の広さで試合を組み立て、PSGのチャンスのほとんどはこの男を介して作り出される。ヴェッラッティがいるといないとではチームの勝率が変わってくると言っても過言ではないだろう。本人もそれを自覚しているのか、トーマス・トゥヘル監督がこのレジスタの試合出場に対する執念を感じるエピソードを明かしている。

その能力の高さからPSGだけでなく、イタリア代表でも主力として重宝されているヴェッラッティ。代表のスタメンクラスならば過密スケジュールをこなさなければならないため、双方の試合日が近い場合はどちらか一方を欠場しなければならないこともあるはず。しかしこのMFは先月、試合間隔が3日しかないにもかかわらず、指揮官に自身をクラブの試合に出場させるよう要請していたようだ。

「これまでも言ってきたが、マルコはとても重要な選手。彼はキープレイヤーなんだ。世界最高のMFの1人だよ。まだ改善の余地こそあれど、彼のことは非常に信頼している。マルコはいつも自分だけでなく他人のことも考えてくれるんだ。例を挙げるなら、先月行われたニース戦前の出来事かな。この試合とイタリア代表の試合日はとても近かったんだ(イタリア代表の試合は10月15日でPSGのニース戦は同月18日)。彼が帰ってきたのは17日だったかな。そこで試合当日、私は彼に(ニース戦は欠場させる方針だと)話しんたんだけど、マルコは『No,No,No! ニース戦にも出るよ。僕はプレイする』って言ってきたんだ。最終的には出場させなかったけどね」
ヴェッラッティの契約延長を受けて、現地時間1日に行われるディジョン戦前の会見でトゥヘル監督がこのように語ったことを仏『L'Équip』が伝えている。さすがに出場は見送ったが、同監督は彼が見せた気概を大いに評価しているようだ。この後、指揮官は「彼のコーチになれたことを嬉しく思う」とも話している。

過密スケジュールの中でも試合に飢えていたヴェッラッティ。この男の辞書に「疲労」という言葉は載っていないのか。怪我には気をつけてほしいところだが、こういった“アツさ”も彼の魅力の一つだろう。

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