結果的には良かった?
前日のリヴァプールに続き、チャンピオンズリーグ準決勝で見事に逆転突破を決めたトッテナム。彼らは今季補強ゼロでスタートしたものの、競争力を失うどころかチームの成熟度が増し欧州の舞台で躍進を果たした。その立役者は他でもないマウリシオ・ポチェッティーノ監督だろう。
ポチェッティーノは開幕前、「レアル・マドリードに行くのではないか」と各現地メディアによって報道されていた。結果的に今季もトッテナムの指揮を続けることとなった彼だが、実際にレアルからのオファーはあったという。ポチェッティーノはスペイン『EL PAIS』のインタビュー内でレアルの申し出を断った経緯を次のように語っている。
「困難な状況だった。最高のチームを指揮することは全ての監督にとって夢だ。それに『ノー』と言わなければならない。これはとんでもないことさ。私はトッテナムと新しい契約を結んだばかりだったし、何もできないと思ったよ。ダニエル・レヴィ(トッテナム会長)は私の契約解除に関するどんなオファーも受けたくなかったんだ。彼に留まるよう言われたら背を向けることはできない。私の価値観にはそぐわないからね」
レアルへ傾く気持ちもあったが、2014年の就任から自身を支えてくれたレヴィ会長を裏切りたくない思いがあったようだ。しかし、この判断のおかげでポチェッティーノはCL決勝の舞台に立つことができた。監督キャリアに箔がつくことを考えれば、残留して正解だったといえるだろう。
しかし、彼はこの他にも「CL優勝したらチームを去る」と発言し話題を呼んでいる。決勝の結果次第では去就問題が再燃することも予想される状況だ。はたして、ポチェッティーノとトッテナムの未来はどうなるのだろうか。今後の動向に注目が集まる。