F・マリノス復調のキーマンはこの男? 久々出場の松原健が示した存在感[試合後インタビュー]

今季のJ1リーグ初出場を果たした松原 photo/Getty Images

攻守両面で高い安定感

第4節で今季のJ1リーグ初黒星を喫した横浜F・マリノスは、29日に行われた第5節でサガン鳥栖と対戦。ボール支配率70%、シュート20本と終始攻め込んだものの(データサイト『Sofa Score』より)、0-0の引き分けに終わった。

2試合連続で無得点に終わったが、決定機自体は数多く作れていたF・マリノス。今季のリーグ戦で初の無失点と守備面でも一定の成果をあげたが、同クラブの攻守を陰で支えていたのは、今季のリーグ戦初出場を果たした右サイドバックの松原健だろう。同選手はミックスゾーンでのインタビューに応じ、自身やチームのパフォーマンスについて語ってくれた。

─中央にポジションをとることが多かったですが、どのような狙いがあったのでしょうか。また、今季のリーグ戦初出場でしたが、ご自身の出来はいかがでしたか。


松原 「うちの戦術は特殊で、(4-3-3の布陣の)サイドバックが内側に入ってビルドアップの起点になったり、ボールを奪われた場合も相手のカウンター阻止の起点になったりと、結構色々な役割があります。そういったチーム戦術があるなかで、自分にできることをやろうと考えていました。(今季序盤は)怪我もありましたが、それなりに動けたと思います。ただ、まだまだ成長できる部分はありますし、不運なパスも何本かあったので、その点はしっかり反省したいです」

─相手が自陣で[4-4]の守備ブロック(4-4-2の布陣)を敷き、最終ラインと中盤のスペースがコンパクトに保たれていたと思いますが、この守備を崩すために何を考えてプレイされましたか。


松原 「両サイドバックが中央にポジションをとるというチームの基本的な形がありますが、相手選手が中央に多く立っていたということもあり、僕自身があえてサイドの高い位置に立つことで三好選手(右インサイドハーフ)と仲川選手(右ウイングFW)が内側に入るためのスペースを作るなどの工夫はしていました」

─その攻撃がどの程度できていたかという点についてお聞かせください。


松原 「僕たちであればもう少しうまく攻撃できたのかなと。まぁ、何点と評価するほどでもないですけど、もっともっと自分たちでできると思っています」

昨季は右サイドバックのレギュラーとして定着していたものの、右腸腰筋の肉離れにより今季序盤は出遅れていた松原。久々に先発した鳥栖戦では最終ラインの中央へ巧みに入り、相手の2トップ(金崎夢生、豊田陽平)のハイプレスの回避に貢献。幾度となく自軍のビルドアップを助けたほか、後半28分には敵陣ペナルティエリア中央へ切り込んでクロスバー直撃のシュートを放つなど、チームの攻撃を活性化させた。

また、自軍のボールロスト時にはセンターバックのチアゴ・マルチンスと畠中槙之輔と共に3バック気味の最終ラインを素早く形成し、相手の中央突破を阻止。松原自身のインターセプトはそれほど多くはなかったものの、このポジショニングにより相手のパスをサイドに追いやり、攻撃を遅らせるシーンが幾つか見られた。久々の出場でありながら攻守両面で存在感を示した松原が、今後F・マリノスの浮上のカギを握るかもしれない。

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