伝説のバイエルン”3冠のキーマン” リヴァプールをも封じ込んだ守備職人

バイエルンのマルティネス photo/Getty Images

守りたい時には彼を起用

今季のチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦で実現したリヴァプールVSバイエルンの一戦は、当初リヴァプールの方が有利と考えられていた。リーグ戦の成績を見ればリヴァプールの方が好調で、しかも昨季チャンピオンズリーグのファイナリストだ。リヴァプールが高く評価されるのも無理はない。

ただ、リヴァプールは本拠地での1stレグで得点を奪えなかった。スコアレスドローで2ndレグを迎えることになり、少しばかり嫌な空気も漂う。バイエルンとしてはアンフィールドでリヴァプール攻撃陣をシャットアウトしたのだから、満足できる結果だろう。そしてブンデスリーガ公式はその立役者としてMFハビ・マルティネスを挙げている。

中盤の底でプレイするマルティネスは高い守備力を持つ選手で、リヴァプール戦でも懸命に体を投げ出していた。そのパフォーマンスは同サイトもベストなものだったと認めているのだが、意外にもマルティネスの出場機会には波がある。今節のヘルタ・ベルリン戦こそフル出場したものの、その前のアウグスブルク戦とシャルケ戦はベンチスタート。残り少ない時間しかフプレイしていない。
しかし、それは指揮官ニコ・コバチからの信用度が低いからではない。ブンデスリーガではマルティネスよりボールを散らせるチアゴ・アルカンタラをアンカーに置く攻撃的なやり方を採用することもある。リーグ戦では相手が引いて守ってくることもあるため、中盤に攻撃的な選手を配する方が良いケースもある。

チャンピオンズリーグのリヴァプール戦のように、強豪との対戦となればマルティネスの出番だ。例えばバイエルンは2月にレヴァークーゼン相手に1-3で敗れたが、このゲームでマルティネスはベンチだった。チャンピオンズリーグのグループステージでアヤックスと3-3で引き分けたゲームも、マルティネスに出番は回ってきていない。守備が崩壊したゲームでマルティネスが出場していなかったケースもそれなりに目立つのだ。失点を抑えるにはマルティネスを中盤に入れるべきで、相手が強い時こそマルティネスの威力が発揮される。

同サイトはマルティネスがいなければ2012-13シーズンの3冠達成はなかったとまで伝えており、その評価は驚くほどに高い。ユップ・ハインケス、ジョゼップ・グアルディオラ、カルロ・アンチェロッティ、コバチと、バイエルンを指揮してきた人物はマルティネスのことを気に入っており、派手ではなくともバイエルンの成功に欠かせない選手となっている。

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