右ひざを痛めていたパリ・サンジェルマン所属のブラジル代表DFダニエウ・アウベスが手術を行うことになり、ロシアワールドカップを欠場すると発表された。今季のアウベスはスピードが衰えたという指摘もあったが、ブラジル代表にとって重要な選手だったのは間違いない。
米『ESPN』は、アウベスの離脱がブラジル代表にとって悪夢になると伝えている。まず誰がアウベスの代役を務めるかだが、現ブラジル代表監督のチッチは就任以降アウベスを除いて5人の右サイドバックを招集している。バイエルンのラフィーニャ、マンチェスター・シティのダニーロ、コリンチャンスのファグネル、パルメイラスのマルコス・ホシャ、ガラタサライのマリアーノだ。しかし、いずれもアウベスよりクオリティは劣る。ラフィーニャはチャンピオンズリーグ準決勝のレアル・マドリード戦で痛恨のミスがあり、ダニーロはマンCではサイドバック以外の仕事を担当することも少なくない。純粋な右サイドバックとして計算できるかは微妙なところだ。
また、アウベスは代表のリーダーでもある。チッチはこれまで15人もの選手にキャプテンマークを任せており、ローテーションしてきた。その中でもアウベスは最も多い4試合をキャプテンとしてプレイしている。ドレッシングルームを盛り上げる明るいキャラクター、欧州トップレベルでの豊富な経験と、アウベスの存在は大きい。
加えてパリ・サンジェルマンではFWネイマールとチームメイトで、同メディアはアウベスがメディアのプレッシャーからネイマールを守ってきたと伝えている。ネイマールにとっても兄貴分と言えるアウベス離脱は痛いところだろう。ブラジルは左サイドバックのマルセロを含めサイドバックからゲームを組み立てられるチームだったが、アウベスが離脱すれば状況が変わる。予選では盤石の戦いを見せてきたチッチはこの事態にどう対応するか。