ベニテスを解任に追いやった3人の指揮官……ベニテスは本当に無能なのか!?

ペレス就任以降ハードル上がる

レアル会長のハードルを上げた3人とは?

成績不振を理由にレアル・マドリードの指揮官を解任されたラファエル・ベニテスは、世界トップクラブのレアルを率いるには実力不足だったのだろうか。

英『デイリー・メール』によると、レアルでのベニテスの勝率は68%だった。ここ10年レアルで指揮を執った者と比較しても、68%を超える勝率を記録している者はわずかに3名しかいない。2009-10シーズンを担当した現マンチェスター・シティ指揮官マヌエル・ペジェグリーニが75%、その後を受けたジョゼ・モウリーニョが71.91%、そして昨季まで率いていたカルロ・アンチェロッティが74.79%だ。70%を超える勝率を記録しているのはこの3名のみで、近年のレアルは歴史に残る常勝軍団となっていた。それがフロレンティーノ・ペレス会長のハードルを上げることに繋がり、ベニテスの勝率では満足できない結果となってしまった。
確かにベニテスの戦いは不安定だったが、2006-07シーズンに銀河系軍団を率いたファビオ・カペッロでも勝率は56%だった。それでもカペッロはリーグ戦を制しており、ベニテスの成績がすこぶる悪いわけではない。ただし現在のリーガ・エスパニョーラを制するには、ベニテスの勝率でバルセロナを上回ることは難しい。バルサもジョゼップ・グアルディオラの就任以降は常勝軍団となり、優勝するには最低でも勝ち点90は必要な時代となってしまった。ベニテスは悪い時代にレアルを率いてしまったとも言えよう。

ベニテスがアンチェロッティやモウリーニョと肩を並べるほどの指揮官でないことは証明されたが、決して無能な指揮官ではない。今のレアルで成功を収めるのは限りなく難しいことだ。果たして監督経験の浅いジネディーヌ・ジダンが70%以上の勝率を残せるのか。ペレス会長の求めるハードルは相当高くなっている。

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