「サッカーあるある」を導入 アモリムが課した“敗者への罰ゲーム”が即効性、練習の空気が一変したマンU

マンチェスター・ユナイテッドの選手達 photo/Getty Images

競争意識の注入が狙い

ルベン・アモリムがマンチェスター・ユナイテッドの練習に導入した新ルールが話題を呼んでいる。内容は至ってシンプル。「その日の練習で負けたチームが、使用した全ての器具を片付ける」というルールだ。この罰則によって選手たちの勝利への執念が引き出され、トレーニングの強度は目に見えて高まっている。『Mirror』が伝えている。

昨季11月にエリック・テン・ハーグの後任として指揮官に就任したアモリムにとって、初年度は厳しいシーズンとなった。だが、今夏のアメリカ遠征では、ウェストハムとボーンマスに勝利し、エヴァートンとは引き分けるなど、プレミアリーグ・サマーシリーズを制覇。プレシーズンでは好調を維持しており、その背景にはこの新ルールの影響もあると見られている。

若手MFトビー・コリアーは『The Athletic』の取材に応じ、「みんな勝ちたいんだ。勝てば後片付けをしなくて済むからね。負ければ全部片付けさせられるんだよ!」と語った。ディオゴ・ダロトも「ユナイテッドにいるなら、求められる基準を満たさないといけない。満たせなければ、このクラブにいる資格はない。メッセージは明確だ」と口にしており、チーム全体の意識改革が進んでいることを示唆した。

アモリムは戦術理解を深めることにも注力しており、特に守備ラインの配置には細心の注意を払っている。先発組の背後には控え組を立たせ、ボールを左右に蹴り分けてポジション修正の練習を徹底。時間はかかるが、ディテールへのこだわりを貫いている。

中盤の支配力向上も大きなテーマだ。アモリムは「今こそ練習の時期だ。動きに確信があれば選手はより速く動ける。考える時間がなくなれば、1メートル、1秒の差が出る」と話しており、戦術とフィジカルの融合に自信を見せている。新シーズン初戦の相手はアーセナル。さらにフラム、バーンリー、マンチェスター・シティ、チェルシーと続く序盤戦で、アモリムの改革が真価を問われることになる。

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