シーズン15ゴール関与を達成したデクラン・ライスは「6番」か「8番」か 恐るべきはその適応性

ボーンマス戦で3点目を挙げたライス photo/Getty Images

ボーンマス戦でも1ゴール

昨夏に1億500万ポンドという破格の移籍金でアーセナルにやってきたMFデクラン・ライス。今では今季もっとも成功した移籍のひとつと言われ、ファンはこの価格でも安かったと感じているだろう。

トピックはプレイスタイルの変化にもある。ウェストハムでプレイしていた昨季はリーグ戦4ゴール2アシスト。この数字が昨季までのキャリアハイであり、あまり得点に絡む選手というイメージはなかった。

しかし今季はここまでリーグ戦7ゴール8アシスト。明らかに得点に絡むシーンが増えており、ライスのプレイの仕方は変わってきた。『The Athletic』は、ミケル・アルテタ監督が理想の中盤を構成するなら、ライスが2人必要だと綴っている。なぜなら「6番」、いわゆるアンカーの位置で起用するパターンと、「8番」としてインサイドハーフで起用するパターンがあり、どちらでもプレイできるのがライスの新たな特長だからだ。
これまでのリーグ戦35試合の先発のうち、23試合は6番として、12試合は8番として先発したライス。アルテタは「(彼のゴール量は)ピッチ上で彼が占めることになるスペースに大きく関係すると考えていた」と同メディアで明かしている。アンカーはその名のとおり動きすぎないのがセオリーとされるが、ライスには攻撃面でより自由を与えることでボールキャリー能力の高さ、キック精度の高さなどが浮き彫りになってきた。

「8番を背負う選手は、(オフザボールで)ランをしたり、背後を脅かしたり、ゾーンを占領することに熱心だが、それは僕にとって不自然だった。これまでの人生でそんなことをしたことがなかった。それを学ぶのは初めての年だ」と、ライス自身も変貌ぶりに驚いているようだ。インサイドハーフとして働くことが初めてであるとはとても思えないライスのパフォーマンスは、彼の卓越した適応性こそが1億500万ポンドの値札の理由だったのだと示している。


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