アンチェロッティこそ世界最高の監督? ベンゼマ抜けたレアルを修正する究極の柔軟性「明確なシステムというものがない」

レアルを指揮するアンチェロッティ photo/Getty Images

選手によってスタイルを変えられる

昨夏にFWカリム・ベンゼマを失いながら、今季もラ・リーガの優勝争いに絡んでいるレアル・マドリード。現在はジローナとの激しい競争となっているが、戦力的にはレアルの方が有利か。

何より見事なのは、ベンゼマが抜けたチームを素早く修正した指揮官カルロ・アンチェロッティの手腕だ。新戦力のMFジュード・ベリンガムの得点力を引き出しながら、ロドリゴ・ゴエスら若手アタッカーの才能も伸ばしてきた。

スペイン『MARCA』によると、ミランやレアル・マドリード、ユヴェントスなどを指揮してきた名将ファビオ・カペッロ氏はアンチェロッティこそ現世界最高の指揮官だと絶賛する。
「彼は明らかに世界最高の監督だね。彼はクレバーな人物だ。彼には明確なシステムというものがない。抱えている選手次第で変えるんだ。選手たちに合わせる術を知っていることも、知性の表れだよ。常に同じスタイルでプレイできるわけはなく、抱えているプレイヤーによって変わるものだからね。選手を適切なポジションに配置し、100%の力を発揮できるように調整する必要がある」

「それが簡単だと思わないでほしい。多くの監督は『こうプレイすべきだ、同じプレイをしなければ』と言うものだ。『これが私のシステムであり、私のプレイ方法だ』とね。しかし何より重要なことは、対戦相手とその戦い方、選手たちの特長、得意分野とポジションを知ることだ」

アンチェロッティは自身の哲学を押し付けるタイプではなく、システムの選択も柔軟だ。特定のシステムに強いこだわりを見せることもなく、それが多くのクラブで成功を収めてきた理由なのだろう。

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